フランス ボルヌ内閣再編 教育相に34歳、仏史上最年少でアタル氏

2023.07.21

フランス内閣再編、教育省に34歳のアタル氏2023年7月21日(金)、ボルヌ(Elisabeth Borne)内閣の再編が行われ昨日20日、新内閣のメンバーが発表されました。そのうち8名が初めて入省し、3名がポスト変更をされています。教育大臣に抜擢されたのは、弱冠34歳、前経済・財務・産業及びデジタル主権大臣付 公会計担当大臣のガブリエル・アタル(Gabriel Attal)氏で、フランス史上最年少の大臣となりました。

 

ボルヌ首相続投、最小限の内閣再編

新内閣は41名、うち21名の女性と20名の男性で構成されています。

今回の再編は、ボルヌ首相を筆頭に30名の閣僚は続投することが決まり、8つの役職のみが入れ替えられるという小規模なものに終わっています。

その中でも注目されたのは、昨年教育相に就任、わずか14ヶ月で退任が決まったパップ・エヌディアイ(Pap Ndiaye)氏の後任は、経済相の下で公会計担当大臣だったアタル氏が就任したことです。

 

フランス最大の教育省人事、教育の専門家は退任へ

エヌディアイ前教育相は就任当時、元大学教授で政治経験がないこと、また父がセネガル人、母がフランス人と同省初のマイノリティ出身であることで話題になりました。

しかしながら、問題が山積みの教育省で手腕を発揮できず批判されていました。

フランスでは数年にわたり教員不足、特に若い教員の離職率の高さが深刻になっています。また公立学校の教員の欠勤率も高く、特に長期の病欠の代理教師が不在で一部の授業を受けられない子供がいることが「教育の不平等」として大きな問題になっています。

何も変わらなかった?教育現場

退任のスピーチで前教育相は、なんの改善も行われなかったとの批判を意識してか、「(改革を進め)皆が教育を受けられる学校にするためのの礎を築いた」と、任期中の実績について自ら釈明しています。

また、学校は「政治とは対極にあるべき」「目まぐるしく変わる情報やSNSとは距離をおいて深い考察をするという意味で、今の時代とは対極にあるべき場」だと強調し、自らが教育者であることが伺われました。

退任についてエヌディアイ氏は、「何の後悔もないが、人生の中で最も厳しい一年だった」と、極右支持者から人種差別の標的にされることもあった短い任期を振り返っています。

一方、同氏の退任に、省庁のトップが政治家だけになることを危惧する声も上がっています。

 

若き政治家アタル氏、公立校の経験なきエリート

後任のアタル大臣は34歳ですでに政治経験が長く、今年57歳の前任者とは正反対の経歴の持ち主です。

幼稚園から高校までのプライベート校、エコール・アルザシエンヌ(École alsacienne)に通い、パリ政治学院(Institut d’études politiques de Paris)を卒業しています。

17歳で社会党に入党し活動していましたが、2017年に離党しエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)氏が発足させた共和国前進党(La République en Marche (LREM) に入党しています。同年、アタル氏は28歳の若さで代議士に得票率60%で初当選します。

2018年には教育省で担当副大臣に就任、2020年にフィリップ元首相の下、担当副大臣、および政府報道官に抜擢されています。

公立校、先生不在が最大の課題

就任演説で「学校のクラスに毎日教師がいることが最大の目標」と語ったアタル新教育相ですが、省の仕事のやり方については、「学校に通達をトップダウンで送りつける」のではなく、月に一度、同省のスタッフを現場に派遣するなど、「現場に近い」省にすることを発表し、「大胆にいろいろな試行錯誤を行う」若いなりの意欲を見せました。

小中高と公立校に通った経験が全くないアタル氏に教育大臣が務まるのか?という批判に対し、「どの親も同じように子供にとって最善の選択をしようとするのは当然で、今更自分の親がとった選択について弁明する気は無い」と切り返しています。

さらに、大臣としての戦いは、「私立校を選択をした両親の批判をする事ではなく、全ての両親が学校に期待している最も重要なものを子供に与える事だと」と断言しました。

フランスで最も予算が高い教育省、若い大臣が改革を行い問題解決に向かうのか、今後注目されます。

執筆:マダム・カトウ

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