フランス ワクチン接種国民の5割で感染減続く、PCR検査秋から有料化へ

2021.06.29
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フランスワクチン接種5割 感染源続く PCR検査秋から有料化へ新規感染者数が減り、ほぼ日常を取り戻した?パリの街の様子(筆者撮影)

6月29日(火)、フランスでの新型コロナワクチン接種は順調に進み、少なくとも一回の接種を受けた人の数は国民の49.7%に当たる約3,351万人に達し、新規感染者数の減少が続いています。この状況を踏まえ、政府はこれまで無料で何回でも受けられていたPCR検査の有料化を検討しています。

 

新型コロナ陽性率0.8%、入院患者数過去8ヶ月で最低、病床逼迫が解消

28日時点の重症患者は1,304人で、先週の1,655人から大幅に減少しています。これは昨年の10月3日以来最低の数字になっています。過去24時間以内に新規で入院した重症患者は41人のみに留まっています。

新規の入院患者は176人、入院患者数の合計は8,846人で、これも前週8986人から減少しています。過去24時間以内の新規感染者は509人で、現在のところ陽性率は0.8%程度で推移しています。

昨日の死者は44人(前週40人)で、フランスでの死者の累計は111,041人となっています。

 

フランス政府、デルタ株警戒でワクチン接種完了急ぐ

国民の約5割が1回目のワクチン接種を終えたとはいえ、2回の接種を終えた人は、未だ国民の3分の1に当たる2,173万人(32%)です。

フランスでも徐々に増え始めたデルタ株の感染者は、現在のところ新規感染者の9〜10%に留まっています。しかしながら、南西フランス、ランド地方(Landes)など一部の地域ではその割合が30%を超え、クラスターが発生するなど警戒を要することから、政府は2回の接種完了を急いでいます。

 

ワクチン接種加速に《PCR検査有料化》?

政府報道官ガブリエル・アタル(Gabriel Attal)氏は、出演したラジオ番組で「秋の新学期からを目処に、PCR検査の有料化を検討中」であることを明らかにしました。

フランス政府の諮問機関の一つ、フランス国立医学アカデミー(Académie nationale de médecine)は、23日の公式発表で「ワクチン未接種者が海外渡航、大型イベントへの参加に必要なコロナ衛生パスポート(注)を取得するなど、個人の都合に便宜を測るための無料PCR検査を中止すべき」と指摘しています。

「気軽にいつでも無料でPCR検査」だから、ワクチン接種しなくてもいい?

ワクチン接種が進むと同時に、ワクチン懐疑派やなんとなく接種を避ける人をどうやって説得するか?も議論されています。

国立アカデミーは、EU諸国のほとんどの国が有料にしているPCR検査を、フランスでは「必要な時は何時でも何回でもタダで受けられる」状況も、ワクチン接種に積極的にならない要因の一つになっているのではないかと見ています。

この件について政府報道官は、「現在のところ未だ2回目の接種を待っている人が沢山います。2回目の接種ができていないのは彼らのせいではないので、今すぐ有料化するのは不公平」であるとして、秋ごろの導入が妥当ではないかと見ています。

欧州のPCR検査費用、イギリスでは150ユーロも

ちなみに、欧州でフランスと同様にPCR検査が無料なのは、デンマーク、ノルウェー、モンテネグロ、及びドイツのバイエルン地方のみです。

有料にしている国の検査費用は、数十ユーロ(1ユーロ=約132円)から、イギリスの150ユーロ(約19800円)ぐらいまでと様々です。

(注)コロナ衛生パスポート(passe sanitaire):欧州内の自由な移動に必要な証明書。ワクチンを接種していない場合、PCR検査の陰性証明があれば取得可能。

執筆 マダム・カトウ

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