2024年パリ五輪 フランス メダルの数は増やせるか?

2021.08.10

パリ五輪へラストスパート

8月10日(火)、東京オリンピックからフランス選手団が帰国しました。メダルを獲得した選手を労う凱旋イベントが8日(日)トロカデロ広場で開催されるなどお祭り気分に浸る一方、今回の成績が「期待外れに終わった」と報道されています。パリ市長に渡されたオリンピックの旗もパリに到着し、フランスではさっそく次回パリ五輪の話題がメディアを賑わせています。

 

東京五輪でメダル獲得数33個、目標数から遠く

次回の五輪開催国として、2014年リオ大会同様の好成績が期待されていたフランス選手団は40個〜42個のメダル獲得を目標にしていましたが、最終的に金10個、銀12個、銅11個の合計33個で国別順位は8位で終わっています。

過去4大会の開催国の成績を見ると、

・2008年 北京オリンピックで中国は前大会より37個も増え100個ものメダルを獲得
・2012年 ロンドンオリンピック イギリスは14個増の65個
・2016年 リオオリンピック ブラジルは前回より2個増の19個
・2020年 東京オリンピック 日本は58個と前回より17個増、国別ランクが6位から3位

といずれのホスト国も前大会、前々大会よりもメダル数を増やし、右肩上がりで推移しています。

ところが、フランスはリオ大会で42個のメダルを獲得し、国別順位は7位でしたが、東京大会では前回より9個もメダル数を落とし、順位も8位に後退しています。

 

フランス男子バレーボール、歴史に残る初の金メダル

東京大会では、男子バレーがフランスのオリンピック史上初の金メダルをもたらし、ハンドボールでは男女ともに金メダルを獲得、また7人制ラグビーでは女子が銀メダルを獲得するなど、団体競技で大いに活躍が見られました。

毎回多くのメダルを獲得し注目される柔道は、個人戦では振るわなかったものの、男女混合の団体戦では強豪日本を制し金メダルを獲得しています。

一方、射撃や自転車など期待の種目で結果が出ず、陸上は期待外れに終わっています。

フランス水泳、リオ大会から低迷

北京オリンピックで6つ、ロンドン大会では7つのメダルを獲得したフランスの水泳は、リオ大会、東京大会の両大会共にフロラン・マノドゥ(Florent Manaudou)選手のメダル一つ(リオ大会では金、東京では銀)に終わっています。

 

フランスのお家芸フェンシング、パリ大会でメダル倍以上に

フランスが日本に次ぐ柔道大国であることは周知の事実ですが、実は現在までオリンピックでフランスに最も多くのメダルをもたらしているのはフェンシングです。

オリンピックにおけるフランスのフェンシングの総メダル獲得数は119個で、うち42個が金メダルです。

今大会でもフェンシングの3種目(フルーレ、エペ、サーブル)のうち、フルーレで男子団体がリオ大会では惜しくも敗れたロシアに勝利し金メダルを獲得するなど、金2個を含む5個のメダルをもたらしました。

これはアテネ大会以来の好成績ですが、2024年のパリ大会では12個のメダルという高い目標が掲げられています。

 

パリ五輪メダル50個へ、「より多く、より高く」

3年後の2024年大会のホスト国として、次大会のメダル獲得戦略はすでに開始されています。

目標50個と言われるパリ大会のメダル獲得について、フランススポーツ委員会(Agence Nationale du Sport)で選手の高パフォーマンス責任者のクロード・オネスタ(Claude Onesta)氏は、「今回メダルを5個獲得した競技は、パリでは8個〜10個、一つも取れなかった競技は最低でも1つか2つのメダルをとってもらわなくてはならない」と語っています。

つまり、今うまくいっている競技はその路線を維持してより高い目標を掲げ、低迷している競技は対策を大幅に変更してなんとかメダル獲得レベルに達し、開催国優遇措置としてすでに予選通過が決まっている競技は、それに甘んじることなくより貪欲になることです。

フランススポーツ委員会会長のブリュノ・ギャール(Bruno Gares)氏は、「今大会で、例えばフェンシングの好成績は喜ばしいことだ。だが、今回銀メダルだったら次回は金、銅メダルは銀メダルにしなければならない」と、東京大会で好成績だった競技にはさらなる高い目標が掲げられることを示しています。

ホスト国優遇措置でも一部の競技「3年で奇跡は起こらない」

また、予選通過の優遇措置が取られる競技の中には、フランスチームがとても国際レベルとは言い難い競技もあります。

これに関してオネスタ氏は、優遇されたとしても「いきなり3年後にこれらの競技の決勝戦でフランス人選手が戦う姿にお目にかかれること」はなく、「3年で奇跡は起こらない」と断言しています。

閉幕したばかりのオリンピックですが、フランススポーツ界ではすでにパリ五輪に向けラストスパートがかけられています。

執筆:マダム・カトウ

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