9月6日(金)、今年のフランスのブドウの収穫高は全国的には前年割れのようですが、ボルドーワインの産地では500万ヘクトリットル(1ヘクトリットル=100リットル)と安定した収穫が見込めそうだと発表されています。
異常気象の2019年 ボルドーは安定収穫の見込み
2019年は春の寒波、7月の猛暑などの異常気象に見舞われたため、フランス全国のブドウの収穫高は4340万ヘクトリットルと、昨年2018年の4937万ヘクトリットルから大きく減少しています。その中でボルドー地方(le Bordelais)の収穫は例年並みの500万ヘクトリットルの収穫を確保できそうです。
ボルドーワイン生産者評議会(Conseil interprofessionnel des vins de Bordeaux :CIVB)の広報担当クリストフ・シャトー(Christophe Chateau)氏によると、「今年の春の寒波で地面が凍結して被害にあったシャトーもあったが、場所的には限定的だったため」、2017年のような壊滅的な状態にはなっていなかったことが安定した収穫につながったようです。
ちなみに、2017年は一部の生産者の畑は全滅し収穫ゼロなど大きな被害がでていました。
シャトー氏はまた「8月上旬の雷雨がブドウの成熟を妨げないで済んだことも大きかったと」語っています。
猛暑の年は当たり年
今年の7月は各地で40度を越える猛暑でしたが、シャトー氏は「ボルドー地方はラングドック地方などのようにブドウが焼けてしまうような事態にはならなかった」と述べ、さらに「猛暑の年は当たり年になる可能性が高い」事も示唆しています。
いずれにしても収穫が続くこれからの3週間の気候が、今年のワインの品質に大きな影響を与えるようです。
9の付く年は当たり年
今年は2019年、ワイン生産者の間では「9の付く年は当たり年」というジンクスもあります。
今年のボルドーワインは1989年、2009年に匹敵する当たり年になるでしょうか?
執筆:マダム・カトウ