深刻な大気汚染を受け、火曜日から二日間パリで厳しい交通規制

2019.07.24

23日(火)、深刻化するパリの大気汚染を受け、火曜日から水曜日の深夜まで、パリとパリ近郊では環境基準を満たした車以外は通行することができない、厳しい交通規制が敷かれています。違反をすると68ユーロ(およそ8,200円/1ユーロ:121円計算)の罰金が科せられます。

 

非常に厳しい交通規制

今回行われている交通規制は、パリ郊外を一周している高速道路、A86号線(Autoroute A86/super-périphérique parisien)の内側の全地域で、非常に広範囲にわたります。

通行可能な車

交通規制が敷かれている間、規制対象地域を走行できる車は、クリテール(Crit’Air)と呼ばれる、大気汚染物質の排出量などの環境基準に応じて分けられた、6段階のどのクラスに分類されているかを証明する、内務省(Ministère de l’Intérieur)と環境連帯移行省(Ministère de la Transition écologique et solidaire)が共同で発行しているステッカーの内、緑、紫、黄色のステッカーを貼っている車両のみ、と非常に厳しい規制となっています。

ステッカーの種類

クリテールは、パリ都市圏やグルノーブル、リヨン、ストラスブールなどの一部の地域で貼り付けが義務付けられています。

ステッカーは6種類あり、環境への負荷が少ない順に次のように色と番号が決まっています。

番号 乗用車の種類
なし ・電気自動車・燃料電池車
・天然ガス自動車やハイブリッド車
・欧州排出ガス規制Euro5、Euro6をクリアしているガソリン車
・Euro5、Euro6をクリアしているディーゼル車
・Euro4をクリアしているガソリン車
オレンジ ・Euro4をクリアしているディーゼル車
・Euro2、Euro3をクリアしているガソリン車
・Euro3をクリアしているディーゼル車
グレー ・Euro2をクリアしているディーゼル車
ステッカーなし なし ・Euro1をクリアしているディーゼル車、ガソリン車
・それ以前のディーゼル車、ガソリン車

 

欧州排出ガス規制とは

欧州排出ガス規制 Euro1~6は、欧州連合における段階的な排出ガス規制で、1970年に乗用車と軽トラックで規制が始まり、その後、1992年にEuro1、1996年にEuro2、2000年にEuro3、2005年にEuro4、2009年にEuro5、そして2014年にEuro6が導入されていて、Euroの後ろの数字が大きくなるにつれて規制内容がより厳格になっています。

 

違反車両には罰金が

今回の大規模な通行規制では、違反が認められると68ユーロの罰金が科せられます。警察の発表によると、規制開始後18時間で既に412件の違反が報告されています。

フランスでは猛暑が続いていて、更に大気中の汚染物質の濃度が非常に高くなっていて、呼吸器障害、目の痛み、喘息の発作を招くなどの危険が指摘されています。今回の規制によって大気汚染は和らぐのでしょうか。

執筆:Daisuke

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