12月に入り、なにかと忙しい時期ですよね。そんな時、日本語では「猫の手も借りたい」 と言います。
フランス語ではなんて言う?
さて、この「猫の手も借りたい」はフランス語でどう言うでしょう??
Je veux emprunter même les pattes de chat ! (猫の手も借りたい)
なーんて、そのままなはずがありません。
フランスならではの表現
「猫の手を借りる」。想像すると微笑ましい光景で私は好きですが、フランス語にはフランスならではの表現があります。それは…
Je ne peux pas être au four et au moulin.
「私はオーブンと風車に居られない」。うーん、オーブンと風車? どういうことでしょう?
「オーブンと風車」って??
まずはこちらの写真をご覧下さい。
オーブンとフランスの繋がりといえば、フランス人の食生活に欠かせない「パン」。そしてパンの原材料といえば小麦粉ですが、かつてのフランスでは小麦粉を挽くのに活躍していたものがありました。それがムーラン。風車です。
この光景、なんとも牧歌的です。さて、オーブンと風車の関係がわかったところで、Je ne peux pas être au four et au moulin の解説をいたしましょう。
一度に2つのことはできない
「オーブンと(小麦挽きの)風車には、(同時に)居ることが出来ない」
パンを作る行程において、小麦挽きとパン焼きは同時には行えないですよね? ということで「2つの場所に同時に居ることは出来ない」「2つの作業を同時にすることは出来ない」。
つまり一度に沢山のことは出来ないから忙しいよー。となるのです。
「猫の手も借りたいほど忙しい」と同じ意味の表現になっているんですね。パン大国フランスならではの言い方ですよね!
執筆 Yasko