統一地方選挙2020 黄色いベスト運動が候補者擁立へ意欲

2019.09.09

9日(月)、来年の2020年3月中旬に行われる統一地方選挙(Élections municipales)で、活動家ティエリー・ポール・ヴァレット(Thierry Paul Valette)氏率いる「市民の黄色いベスト運動(Gilets jaunes citoyens)から候補者を擁立する考えであることを表明しました。

 

ティエリー・ポール・ヴァレット氏

ヴァレット氏は、SNS上で俳優、画家、作家を名乗っていて、一方で「市民(citoyen)」という過激活動団体を率いる活動家です。今年の3月には、トロカデロ(le Trocadero)で行われた共和党のフランソワ・フィヨン(François Fillon)氏を支持する集会に反対する為、レピュブリック広場(place de la République)で抗議集会を行うなど、度々メディアを騒がせています。

 

黄色い市民戦線パリ2020

9日、ヴァレット氏率いる政治活動団体「市民の黄色いベスト運動(Gilets jaunes citoyens)」は、メディアに向けた声明の中で、3月中旬にフランス全土で行われる統一地方選挙のパリの選挙で、「市民の黄色いベスト運動」から候補者を擁立したい考えであることを明らかにしました。

黄色い市民戦線パリ2020

「市民の黄色いベスト運動」は、今回の統一地方選に向けた候補者リストを「黄色い市民戦線パリ2020(Font Jaune Citoyens Paris 2020)」と名付け、パリ市政での議席獲得を目指します。

声明の中で「フランスの象徴であるパリは、自らを変革し、真の価値を具現化し、一つの都市にならなければならない」と述べ、更に、「将来に向かって妥協する必要はもうない。『時にかなって生まれた発想程強いものはない(Rien n’est plus puissant qu’une idée dont le temps est venu.)』」と、ヴィクトル・ユーゴ―(Victor Hugo)の言葉を借りて、黄色いベスト運動が起こるべくして起こったものだと強く訴えています。

公約

市民の黄色ベスト運動は、直接投票によるパリ市長の選任、公共交通機関の無料化、環状道路の地下化、地域警察(La police de proximité)の復活、水上タクシーの導入などを公約に掲げています。

また、真冬の極寒時にはすべてのホームレスの人たちへ無償のシェルターを提供することの義務化や、パリ近郊に薬物依存脱却を目的としたリハビリ施設を設置することなども掲げています。

欧州議会選挙への候補者擁立に意欲的だった「市民の黄色いベスト運動」

「市民の黄色いベスト運動」は、今年の5月におこなわれた欧州議会選挙にも候補者を擁立する意向を示し、候補者リストを作成していましたが、最終的には出馬を断念していました。

来年の3月までにどれだけ支持を集められるのでしょうか。

執筆:Daisuke

オンラインフランス語学校アンサンブルアンフランセは、プロの講師によるマンツーマンのスカイプレッスンが1回1500円~受講できます。いつでもどこでも手軽に受講できる利便性と生徒一人一人にカスタマイズされた質の高いレッスンが好評です。→フランス語無料スカイプ体験レッスンはこちら メールマガジンであなたのフランス語学習をサポートする情報をお届けします。フランス語メールレッスン