エーグル・アズール航空破たん 未だに13,000人が帰国できず

2019.09.10

5日(木)、経営破たんを理由に6日(金)の夜以降すべてのフライトをキャンセルすると発表した民間航空会社エーグル・アズール航空(Aigle Azur)ですが、9日(月)の時点でいまだに13,000人が代わりの便を手配することが出来ずにフランスに帰国できない状態が続いています。

 

エーグル・アズール航空

エーグル・アズール航空は、第二次世界大戦後、フランスで初の民間航空会社として1946年より運行を開始し、現在はパリ南部のオルリー空港(l’aéroport d’Orly)をハブ空港として、フランスとアルジェリアを結ぶ路線を主とし、ヨーロッパ各国、アフリカ各国を結んでいます。

フランスでエールフランス航空(Air France)に次いで、2番目に大きな航空会社で、アルジェリアやポルトガルへの重要な足として、多くの乗客に利用されています。

先週より会社更生法が適用されていた

エーグル・アズール航空は2日(月)、フランス人従業員800人、アルジェリア人従業員350人の、計1150人への賃金の支払いが不可能であることを明らかにし、破産を申請し会社更生法が適用されました。

フランス旅行代理店グループのジャン=ピエール・マス(Jean-Pierre Mas)氏によると、旅行代理店から既にエーグル・アズール航空に支払われた分のチケット数は、40,000に上るということです。

チケットの払い戻しは旅行代理店、カード会社、保険会社へ連絡

エーグル・アズール航空はホームページ上でチケットの払い戻しに関し声明を発表していますが、エーグル・アズ―ル航空が払い戻しに応じるとは明言しておらず、旅行代理店、カード会社、加入している旅行保険会社へ連絡するよう記載されている為、払い戻しに関して先行きが不透明な状態です。

依然として13,000人が帰国できず

政府は先週金曜日、フランスの航空各社(エールフランス航空、エア・カライベス、XL航空、コルセール・インターナショナル)に連絡をとり、帰国困難者救済のための計画をたてました。中でも、エールフランス航空は、土曜日と日曜日に、それぞれ2回ずつアルジェリアへ向けてチャーター便を飛ばしています。

しかし、破産宣告から5日が経過した9日の時点でも、依然として13,000人が旅先などから帰ることができない状態が続いています。その内11,000人がアルジェリアから帰ることができないということです。

 

複数の航空会社が救済へ

今回の突然の破産宣告、フライトキャンセルに伴い、エールフランス航空を始めとする複数の会社が、フライトがキャンセルされた乗客に対して特別料金での航空券を用意し、航空機を変更して新たに座席を用意するなどの救済措置をとっています。

・Air France(エールフランス航空)
・Transavia (トランザビア航空)
・ASL (ASL航空フランス)
・Air Algérie(アルジェリア航空)
・Alitalia(アリタリア‐イタリア航空)
・Vueling(ブエリング航空)→電話対応のみ 01 86 26 09 58 (フランス国内から)、+34.931225066(フランス国外から)

エーグル・アズール航空破たんの余波はしばらく続きそうです。

執筆:Daisuke

 

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