日本の夏も暑いですが、ヨーロッパも熱波が続きます。「湿気が少ないから、暑くても日陰だと過ごしやすい」というのは気温30度くらいまでの話。今回は暑い夏におすすめのワインと人気のカクテルについてお話しします。
夏に人気のワイン飲み方!
気温が35度前後になると、さすがに日陰でも辛くなってきます。湿気が少ない分、喉もからから、肌もかさかさになりやすく、冷房がそれほど普及していないため、一旦熱気にあたると、なかなか身体を冷やす手段がありません。
さて、食卓ではワインを飲むことで知られるフランス人。暑くなってくると、一段と消費量が上がるのがロゼワインです。きりっと冷やしたロゼは、あっさりした舌触りで、夏の食卓にぴったり。
また、暑い夏よく見かけるワインの飲み方に、ガス入り水で割って飲むというものがあります。実は、この飲み方は、この夏流行のスプリッツ(Spritz)と呼ばれるカクテルの原型でもあります。
スプリッツの起源
事の起こりは19世紀。ヴェネチア共和国を領有したオーストリア人が、イタリアワインの味の濃さを薄めようと、ガス入り水で割って飲んだのが始まりだとか。
その後、ガス入り白ワインをガス入り水で割ったり、少し苦味をプラスするカンパリ(Campari)やアペロル(Aperol)のようなアルコールを混ぜたり、オレンジを一切れ加えたりと、このカクテル・スプリッツは姿を変えていきました。今でも、特にヴェネチアでは、あちこちのバーで少しずつレシピの異なるスプリッツが味わえるそうです。
夏に人気のスプリッツの味
この数年、フランスではカクテル作りがじわじわと人気を呼んでいるのですが、このスプリッツ、今年はよく話題に上っています。余り強くないかすかな甘みと、爽やかな柑橘の香りが、夏の乾いた喉に合うのかもしれません。
どこかのバーメニューで見かけたら、ぜひ試してみてください。お薦めです。