絶対に知っておきたい!フランスの「硬水」事情

2019.10.03

水

生きていく上で必要不可欠な水ですが、渡仏後すぐに私が直面したのは「水問題」でした。皆さんもご存知の通りフランスの水は硬水。今回は、フランスで生活する上で避けては通れない「フランスの水事情」についてご紹介します! フランスだけでなくヨーロッパで滞在される方も必見です。

 

「硬水」ってどんな水?

硬水とは、水の「硬度」が高いこと。硬度は水中のマグネシウムとカルシウムの量によって決まります。硬度が高いほど、これらの成分が豊富に含まれていることになります。

日本の水が軟水であるのに対し、フランスの水は硬水。飲めばすぐに味の違いに気がつくはずです。

フランスの水はなぜ硬水なの?

水の硬度はその土地の構造により変わります。ヨーロッパの大地は広大で平坦である分、降った雨や雪が地中に長く留まり、マグネシウムやカルシウムなど豊富なミネラル分をたっぷり蓄えてから湧き出て天然水となるのです。

では、軟水に慣れている私たちにとって硬水とはどのような水なのでしょうか。

 

味が違う!苦手な人も…?

滑らかで軽くて飲みやすい軟水に比べ、飲むとずっしりと重い口当たりが特徴の硬水。日本人は軟水に慣れているので、フランスの蛇口から出る水を飲んだ時やシャワーの水が口に入った時、レストランで無料のお水を飲んだ時などに味の違いを感じるでしょう。

そのため、多くの日本人が飲み水として軟水のミネラルウォーターをストックしています。私も冷蔵庫に何本も入れていますよ。

でももちろん、フランス生まれフランス育ちの友人たちは当たり前のように水道水を飲んでいます!

 

お肌と髪がパサパサに…?

とにかく悩まされるのが入浴時や洗顔時。硬水で洗うと肌が乾燥したり、髪がパサつくといった話もよく耳にします。

日本から石鹸やシャンプーを持っていく人もいますが、基本的に日本の製品は軟水で使うことを前提に作られたもの。泡立たなかったり、きちんと洗い流せなかったりと、硬水との相性は悪いと言われています。やはり現地で自分に合うものを調達するのがベストです。

スーパーには多様なシャンプーや石鹸が並んでいますし、敏感肌向けの商品もかなり揃っていますので肌が弱い方も安心。楽しみながら自分に合うものを探してみるのも良さそうです。

またフランスに住む女性の多くは、極力水を使わない「拭き取り洗顔」を実践しています!

 

洗面台が白くよごれてしまう?!

硬水には石灰が含まれています。そのため洗面台やお皿などを水分が残ったまま放置してしまうと、白い石灰の塊が残ってしまいます。綺麗好きな人はまめにお掃除がしたくなるかも。

使うたびにタオルなどでサッと拭き取るだけでも、石灰分が除去されてお掃除の回数を減らすことができますよ。

 

メリットもあります!

水中に含まれる豊富なマグネシウムやカルシウムは、いわゆるミネラル分。そのため硬水は運動後の栄養補給に適していると言われています。

また、マグネシウムは腸の働きを整えお通じを良くするとも。旅や留学などいつもと違う環境に身を置くとお通じが悪くなることもありますが、そんな時には嬉しい効能ですよね。

ただ!私たち日本人の身体は基本的に軟水に慣れているので、胃腸の弱い方はお腹を壊してしまうこともあるかもしれません。不安な場合は軟水のミネラルウォーターに頼りましょう。

洋風料理との相性はバッチリ!

長くフランスに住んでいる方に教えてもらったのですが、お肉の煮込み料理や、パエリアのようにパラッと仕上げたい料理、麺にコシがあると嬉しいパスタ料理との相性が良いのは「硬水」なんだそう。

硬水のおかげで料理がより美味しく仕上がるなんて、魔法の調味料のように感じますね。

 

うまく付き合うことが大事

日本人にとってネガティブなイメージがつきがちな硬水ですが、知ってみると良い面もたくさんあります。飲み水は軟水、洋風料理の時には硬水にチャレンジしてみるなど、自分なりに工夫しながらフランスのお水と仲良くなりましょう

執筆 YONNE

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