仏検4級は、フランス語初級者から中級者にステップアップするための第一歩!4級をクリアすれば、中級者への道が見えてきます。
仏検を主催するAPEFによれば、仏検4級の合格率は70〜80%。仏検5級よりは低くなりますが、まだまだ合格の可能性は高いです。
ここでは仏検4級の概要と、合格するための5つポイントを解説していきます。
仏検4級の概要
まずは、仏検4級の問題の構成を説明します。
・筆記試験(45分)設問8つ
・聞き取り試験(15分)設問4つ
マークシート方式の選択問題で、聞き取り試験の一部は数字を記入します。
仏検5級と同様で休憩を挟みませんが、時間は15分長くなるので時間配分に気をつけてくださいね。
【ポイント1】冠詞や代名詞を覚える
仏検5級との違いは、定冠詞の縮約形や代名詞などが登場する点です。
では、それぞれ順番に説明します。
不定冠詞と部分冠詞の de(d’)
5級で出題される不定冠詞と部分冠詞に加えて、さらに de(d’)の使い方を覚えなければなりません。de(d’)が使われる場合は以下の3通りです。
・否定文では、不定冠詞や部分冠詞が「否定の de(d’)」になる。
例:Il n’y a pas de chance.
・形容詞複数+名詞複数のとき de になる。
フランス語は通常、名詞+形容詞の順番で書かれますが、形容詞+名詞の順番で書かれる表現もあり、それが更に複数の場合は、不定冠詞 des を de に置き換えます。
例:de bonnes vacances
・数量をあらわす副詞のあとにつける。
例:beaucoup de, combien de など
定冠詞の使い方
特定の名詞を表す使い方に加えて、新たに2つの使い方を覚える必要があります。
・全体を表す使い方
例:J’adore le lait.(この場合特定の牛乳ではなく、牛乳全般を表す)
・最上級を表す使い方
例:Le Mont Fuji est la plus haute mongtagne du Japon. (富士山は日本一高い山だ)
定冠詞の縮約形
前置詞の à や de に定冠詞をつけると縮約されます。4つの縮約のパターンは以下のとおりです。
・à+le で au
・à+les で aux
・de+le で du
・de+les で des
上記4つの縮約形と、à la と de la の6つをきちんと理解しておけば大丈夫です。
代名詞を把握する
仏検4級では、以下の5つのパターンの代名詞が登場します。
・直接補語人称代名詞(例:me、te、le、la、nous、 vous、 les)
・間接補語人称代名詞(例:me、te、lui、nous、vous、leur)
・強制形(例:moi、elle、eux など)
・中性代名詞(例:en、y、le)
・指示代名詞(例:celui、celle、ceux、celles)
名詞をよくみて、どの代名詞に置き換えられるかを考えましょう。また、文章のどの位置に代名詞を置くかの語順にも注意してくださいね。
【ポイント2】動詞の活用を覚える
仏検5級のときは、動詞の変化は直接法現在の活用のみが出題されていました。しかし、仏検4級は、直説法(現在、近接過去、複合過去、半過去、近接未来、単純未来、ジェロンディフ)、そして命令法が出題されます。動詞の活用の範囲がグッと広くなるので、基本型をしっかりと覚えていきましょう。
活用形は暗記するだけでなく、どんな場面で使われるのかを考える必要があります。そのためには、文章を読んできちんと理解することも大切です。
動詞の活用をマスターすることは、今後のフランス語学習においてもとても重要です。4級は選択問題ですが、級が上がると自分でスペルを書き込む問題も出てきます。ですから今のうちに、各活用形のスペルまできちんと書けるようにしておきたいですね。
【ポイント3】決まった言い回しや表現を覚える
仏検4級では、決まった言い回しや表現を覚えることも単語と同様に重要です。
これらを知っておけば、会話文の答えや正しい前置詞、文にふさわしい絵の選択ができるようになります。文章のなかのヒントを見つけて、答えを推測できるだけの知識を身につけていきましょう。
【ポイント4】前置詞を覚える
仏検4級は、前置詞をただ覚えるだけではなく、どんな場合にどの前置詞を使うかを覚えていく必要があります。
過去問を例に挙げてみましょう。
例:Nous revenons (en) taxi.
このように、乗り物の場合は前置詞の en を使います。しかし自転車のように上にまたがる乗り物の場合は、à vélo となります。
前置詞は使い方がさまざまで、ハッキリと分類されているわけではないので正確に覚えていくしかありません。過去問や問題集をこなして、慣れていきましょう。
【ポイント5】聞き取りは疑問詞やリエゾンに注意!
最後の4つの設問は、聞き取り問題です。フランス語は3回読まれるので、1回目でわからなくても焦らずに、最後までしっかりと聞いてくださいね。
聞き取り問題で気をつける点を3つ挙げておきます。
・設問の文や絵をしっかりと把握しておく
・100までの数字を覚えておく(ans や euros のリエゾンに注意)
・ヒントやキーワードとなる言葉は必ずメモする(全部訳して考える必要はない)
特に、où や quand などの疑問詞やリエゾンを聞き逃さないようにしましょう。
5つのポイントを押さえて仏検4級に合格しよう!
仏検4級は、5級に比べると覚える単語数や動詞の活用が増えて難しく感じるかもしれません。けれども、フランス語の次のステップへ進むためにぜひとも受けてほしい試験です。過去問や対策問題を着実にこなしていけば、合格にグッと近づきますよ。
アンサンブルフランセでは、仏検4級に対応したレッスンが可能です。不安がある方は、いつでもお問い合わせください。
執筆:こと