仏検3級に合格すれば、もうフランス語中級者です! でも仏検3級とは、いったいどの程度のレベルなのでしょう?
簡単に言ってしまうと、仏検3級は、フランス旅行中のお買い物や食事の注文をフランス語でできるレベルです。このレベルに達したら、気軽にフランス旅行も楽しめます。
仏検を主催するAPEFによれば、仏検3級の合格率は50〜60%。仏検4級や5級に比べると、グッと合格率は下がります。けれども半数以上は合格するわけですから、前向きに取り組んでいきましょう!
ここでは、仏検3級の概要と筆記試験のポイントを解説していきます。
仏検3級の概要
まずは、仏検3級の問題の構成を説明します。
・筆記試験(60分)設問9つ 配点70/100点
・聞き取り試験(15分)設問3つ 配点30/100点
筆記も聞き取りもほとんどマークシート方式ですが、一部記入問題があります。
仏検5級や4級と同様、休憩を挟みません。75分という長時間の試験になるので集中力が必要です。過去問をやって、ペース配分や問題傾向をつかんでおいてくださいね。
【ポイント1】記入問題も慌てずに
仏検4級までは、ほとんどの問題がマークシート方式でした。仏検3級からは、いよいよ記入問題が登場します。初歩的な言い回しと動詞の活用が出題されます。
言い回しは日常会話でよく使われるものが多いので、しっかりと覚えてスペルもきちんと暗記しておきましょう。
動詞の活用の問題は、まず問題文をよく読んで文章の意味を把握します。その上で、動詞の時制と叙法(直説法や条件法など)を考えてください。活用をきちんと覚えて、スペルミスのないようにしたいですね。
設問の1と2がいきなり記入問題でビックリするかもしれませんが、慌てずに解いていきましょう。
【ポイント2】前置詞を覚える
仏検3級の前置詞は、4級と同様に例文を覚えて身につけていくしかありません。決まった言い回しで使う前置詞もありますが、文章の意味が理解できれば答えられる問題もあります。過去問を例に挙げてみましょう。
Il commence à pleuvoir. Venez ( )mon parapluie.
( )に当てはまる前置詞を選択肢のなかから選ぶ問題です。「雨が降り始めました。私の傘に入ってください」という意味です。この「傘“に”」に相当する前置詞は sous が正解。傘をさしている“私”が、傘に入るよう相手に促すシーンをイメージしてみてください。さしている傘との位置関係を考えると、「下に」という意味を持つ前置詞の sous が出てくるのではないでしょうか。
このように、前置詞の使い方を覚えていなくても、文章全体の意味を考えると答えが導き出せる場合があります。諦めないで文をよく読んでくださいね。
【ポイント3】単語の意味とスペルをしっかり覚える
当たり前ですが、仏検4級に比べて3級は問題の難易度が上がり、覚えなければならない単語数も増えます。とはいえ基本ができていれば答えられる問題が多いので、あまり身構えずに取り組んでいきましょう。重要なのは単語をきちんと覚えることです。
対話を完成させる問題や正しい単語を選択する問題は、文の意味が分かれば解けるでしょう。ひっかけ問題もありませんから、文をよく読んで、解答を選んでいきましょう。
そのためにも過去問や問題集を何度も解いたり、単語帳を作ったりして単語をしっかり覚えてくださいね。
【ポイント4】長文は全体の意味を把握する
仏検の3級から長文問題が登場します。長文といってもそんなに長いわけではなく、難しい単語も出てきません。けれども、やはり苦手意識がある人には難しく感じると思います。
長文問題を解くときのコツは、一文一文の意味をとらえる前に、最後まできちんと読み込んで全体の意味を把握すること! 分からない単語があったとしても、全体の流れがつかめれば雰囲気で意味が分かることもあります。
ですから、1つの単語の意味が分からないくらいで、決して諦めないでくださいね。長文問題は流れが大事。単語にこだわる必要はありません。焦らずじっくり読んで、解答を導き出していきましょう。
ポイントを押さえて仏検3級合格をめざそう!
仏検3級に合格するレベルなら、フランス旅行で簡単なやり取りをするのも夢ではありません。
きちんと単語を覚えて、問題集をこなしていけば合格も見えてきます。ここでお話ししたポイントを押さえて、仏検3級めざして勉強してくださいね。
アンサンブルフランセでは、仏検3級に対応したレッスンが可能です。不安がある方は、いつでもお問い合わせください。
執筆:こと