仏検2級は、大学の専門課程を4年間修了したレベルです。ですから仏検2級に合格すれば、「フランス語ができます!」と堂々と言えると思ってください。
仏検を主宰するAPEFの過去3年間のデータを見ると、仏検2級1次試験の合格率は35%前後。準2級1次試験の合格率が60%前後ですから、2級は一気に狭き門になります。ですが、コツコツと勉強していけば合格への道のりは遠くありません。
今回は、仏検2級の概要と筆記試験のポイントを解説していきます。しっかりとポイントをおさえて、筆記試験対策に取り組んでくださいね。
仏検2級の概要
まずは、仏検2級の問題の構成を説明します。
・筆記試験(90分)設問7つ 配点68/100点(終了後、休憩20分)
・書き取り・聞き取り試験(35分)設問3つ(書き取り1つ、聞き取り2つ) 配点32/100点
仏検準2級の筆記試験と同じで設問数は7つですが、時間は15分長くなります。かなりの長丁場ですから、時間配分を考えて、集中力を切らさないようにしたいですね。
書き取り・聞き取り試験も準2級よりも10分長くなります。実体験としてお伝えしておくと、試験終了後は疲労感が半端ないです。試験当日の体調は万全にしておくようにしましょう。
【ポイント1】前置詞はひたすら覚える!
設問1はどの級にも登場する前置詞の問題です。2級は準2級よりもさらに難易度が上がります。とはいえ解答は選択式で、同じ答えは1回しか使えないので、自分が覚えていた言い回しがあれば先に解答してしまうのがコツ。分からない問題があったときのために、選択肢を減らしておきましょう。
文脈から前置詞を導き出すのは、はっきり言って難しいと思います。ですから事前に過去問や対策問題集などを使って、ひたすら言い回しを覚えていくしかありません。
配点は4点と少なく感じるかもしれませんが、1点2点で合否が変わることもあります。前置詞の問題は1級でも出てきますから、2級の段階でしっかり理解して基礎固めをしておきましょう。
【ポイント2】慣用句と動詞の活用を覚える
仏検2級の筆記試験の設問2と設問3は記述式で、慣用句と動詞の活用が出題されています。
設問2の慣用句の問題は、日本語文をそのまま直訳でフランス語にしようとすると間違えやすいでしょう。それに勘では答えられない問題が増えていますから、過去問や問題集を何度も繰り返しやり、熟語を覚えてくださいね。
設問3は言い換え問題で、AとBの文をよく読み、Aと同じ意味になるようにBの文に当てはまる動詞を選択して活用させます。
動詞の活用は、接続法や単純過去などの覚えにくい活用は出てきません。基本の活用をきちんと覚えておけば解答できる問題が多いですから、取りこぼしのないようにしたいですね。
ただ問題文には条件法が登場するようになりました。ですからこの文法を理解していないと答えに迷ってしまうかもしれません。条件法を使った文に慣れるよう、繰り返し問題集を解いていきましょう。
【ポイント3】長文読解と会話文はよく読んで内容を把握する
仏検2級の筆記試験の設問4から7までは、長文読解と会話文の問題です。穴埋め形式で答えを選択肢から選ぶ問題と、文の内容に一致するかどうかを答える問題があります。
ポイントはとにかく文章をよく読むこと。どの問題も難しい文法は使われていないので、単語の意味が分かれば文章全体の意味も把握できるでしょう。
穴埋め問題は空欄部分の前後の文脈から「なんとなく」答えが予測しやすいです。また空欄の前後にはヒントが隠されていますから、見逃さないようにしましょう。たとえば会話文で、一人目の発言が疑問詞か倒置疑問文かよく分からない場合、二人目がどう答えているかに注目してみましょう。その答え方でどちらなのかを見分けることができます。
【ポイント4】語彙力が大事!
仏検2級に合格するためにもっとも必要なのは「語彙力」です。
語彙力をつけるのに有効な手段は、仏検2級向けの単語集や熟語集を読み書きして覚えること。重要だと思った単語はノートに書き出し、反復練習しましょう。
仏検2級レベルの単語は準1級や1級でも役立つものが多いですし、語彙力があがると2級の二次試験での表現力も格段にアップします。
今はフランス語学習のアプリもあるので、テキストを持ち歩かずに通勤・通学時間を利用して単語を覚えていくのもいいですね。
仏検2級合格をめざして4つのポイントをおさえよう
仏検2級は、仏検準2級よりも難易度が上がり合格率が下がります。ですが、難しそうだから無理と諦める必要はありません。
過去問や対策問題集をしっかりとやり、出題傾向に慣れるようにしてくださいね。間違えた箇所を繰り返し復習することも大切です。基礎をしっかりと身につけ、たくさんの文章に触れていけば、合格への道は開けるでしょう!
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執筆:こと