エッフェル塔 最上階が今年も「お化粧直し」で1ヵ月閉鎖

2025.01.09

2025年1月9日(木)、6日よりエッフェル塔の頂上階、第3展望階が改修工事のため2月7日まで閉鎖されています。工事は最上階のみで、1階及び2階へはこの期間も通常通り入場できます。最上階へのアクセスは2月8日から再開されます。

 

頂上塔、痛み激しく年一回の改修工事で一時閉鎖

『鉄の女』(Grand dame de fer)の異名をとるエッフェル塔、その最上階のメンテナンス及び修復工事は2022年より毎年行われています。例年、2階から3階へのエレベーターや装置の部分を中心におこなっていますが、今年は3階の屋内と屋外の展望台の両方の総点検とトイレなどの水回り、階段、床板、ガラスフレーム、照明、暖房設備など、多岐にわたって改修がおこなわれます。

ちなみに、レストランやショップ、イベントスペースのある1階と2階は2013年~14年にかけて30年ぶりの大がかりな改装工事がおこなわれたことから、この年一回の改修工事の対象にはなっていません。

 

年間入場者150万人、風雨、寒冷で傷み激しく

フランス一の観光名所であるエッフェル塔の入場者数は150万人とおびただしい数で、しかも夏場は特に過剰な混雑になるため、設備の痛みが激しくなっています。

しかも、地上300メートルに位置する最上階は厳しい外気にさらされています。例えば地上で風速50キロメートルの場合、最上階では80キロメートルにもなります。加えて雨や雪、雹が降ったり、地上よりも極端な寒さ暑さの気温に耐えなければなりません。そのため、頂上階は3年前から毎年入場者が最も少ない1月から2月にかけ、約1ヵ月ほど閉鎖してメンテナンス及び改修工事が行われています。

 

ペンキの塗り替えは難航も、26年『鉄の女』黄金色に変身

エッフェル塔の設計者、ギュスターヴ・エッフェル(Gustave Eiffel)自身も推奨した通り、塔のペンキの塗りかえは7年に一回の割合で行われています。

2010年の塗り替えは25人の塗装工により、60トンものペンキを使って行われました。

2019年に第20回目のペンキ塗り直しが開始される前の2017年、建立以来初めて大規模なさび落としが行われました。しかしながら、剥いだペンキに大量の鉛が含まれていたため工事は難航、2020年のコロナ禍で塗り替え作業が中断するなど、パリ市が目指した2024年のパリ五輪には間に合いませんでした。

ちなみに五輪開催期間中も作業は中断されています。

鉛問題、ノートルダム寺院の再建からノウハウ

塗装工事開始の2019年4月、ノートルダム寺院の火災で大量の鉛が解け、解体工事従事者への健康に影響する懸念から工事が中断されました。その後、職人が特別なフィルターのついたマスクを装着し、作業後は除染をすることで工事は再開しています。このノウハウを生かし、エッフェル塔の塗装工も同じ装備を利用して塗装工の安全確保を行っています。

3年の予定が7年、「本来の色」でエッフェル塔が26年には復活

通常3年間で予定されているペンキの塗り直しは現在も続けられ、2026年には完了する予定になっています。

もうすぐ本来の黄金色を取り戻した『鉄の女』にお目にかかれます。お楽しみに!

エッフェル塔公式サイトはこちら

注)頂上階への入場予約は、2月8日分より可能になっています。

執筆:マダム・カトウ

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