仏検準2級から新たな試験として加わるのが書き取り試験です。
書き取り試験は仏検準2級から1級まで実施されるもの。3級まではなかった試験なので「どんな感じで試験が進められるの?」と戸惑う方も多いのではないでしょうか。
そこでここでは、仏検準2級の書き取り試験のやり方やポイントと、同時におこなわれる聞き取り試験のポイントを解説していきます。
仏検準2級の書き取り・聞き取り試験の概要
まずは、仏検準2級の書き取り・聞き取り試験について説明します。
・書き取り・聞き取り試験(25分)
設問3つ(書き取り1つ、聞き取り2つ)
配点30 / 100点
書き取り試験から始まり、次に聞き取り試験に入ります。
書き取り・聞き取り試験は、筆記試験の終了後、20分の休憩を挟んでからおこなわれます。休憩時に脳をリフレッシュさせて試験に臨むことがとても大切です。「考える力」から「聞く力」に気持ちを切り替える時間にしてくださいね!
では、問題別にポイントを見ていきましょう。
書き取り試験の進め方とポイント
書き取り試験は、読まれたフランス語の文章をそのまま書いていくのが特徴です。配点は12点。1つ間違えるごとに減点されていきます。
問題文は全部で4回読まれます。ですから、1回目で分からなくても慌てる必要はありません。
1回目と2回目は普通のスピードで文章が読み上げられます。このときに無理に全文を書く必要はありません。なぜならば、だんだんとスピードについていけなくなり、文章全体を聞き取れなくなってしまうからです。まずは、ざっくりと話の内容をメモする程度にとどめておきましょう。書ける部分はもちろん書いても構いませんが無理のない範囲に留めておくことが大切です。
3回目は1文ごとにポーズが入ります。このときに、きちんと文章を整えていくのがベストです。
4回目はまた普通のスピードで読み上げられます。3回目に書いた文章を確認する形が理想です。
書き取り試験のポイントは、「女性形」「複数形」「動詞の活用」などをきちんと変化させているかチェックすること。せっかく単語が分かっても、こういったミスがマイナスにつながるので、十分に気をつけてくださいね。
読み終えてから2分ほど時間があります。その間に語尾の変化や動詞の活用などを見直して、とりこぼしのないようにしましょう。
聞き取りの記入問題は会話文をよく聞く!
聞き取り試験は2問出題されます。設問1は、会話とそれについての質問を聞いて、質問に対する答えを穴埋めで記入する形式です。配点は8点。
1回目は会話と質問が普通のスピードで読まれます。2回目は会話が読まれたあと、1問ずつポーズをおきながら質問が読まれます。3回目は会話のみで、質問は読まれません。
この問題のポイントは、1回目に会話が読まれるときにしっかりとメモをとること。会話の内容を把握することが大切です。
また、質問の疑問代名詞をよく聞いておけば、何について質問しているのかのヒントになります。
実は、答えは会話の中に必ずあります! どれが解答に当てはまる単語なのかを見つけるだけなのです。ですから、2回目に読まれるときに聞き逃さないようにしてくださいね。
3回目の会話が読まれたら、語尾の変化や動詞の活用に間違いがないかよくチェックしましょう。
聞き取りの正誤問題は引っかけに注意
設問2は、最初に話が2回、次に話の内容を説明する文が2回、そして最後に話がもう1回読まれます。問題は全部で10問。配点は10点です。説明文が話と合っているかどうかを答える正誤問題になります。
この問題のポイントは、話が2回読まれている間に、フランス語でも日本語でも構いませんから、とにかくキーワードをメモすること。特に数字はよく聞いておいてほしいところです。
また、解答する際は否定文に注意してください。「どっちだったかな?」と一瞬迷ってしまうことがあります。メモを見直して、落ち着いて対応していきましょう。
もう1つ気をつけたいのが、avant や après のような時の流れです。説明文では逆になっていることがあるので引っかからないようにしてくださいね。
ポイントをつかんで仏検準2級合格をめざそう!
書き取りも聞き取りも大切なのは話の内容をよく聞くことです。知らない単語で引っかかっても文脈から理解できることもあります。問題文と質問文をよく聞いていれば、正しい答えが導き出せるでしょう。そのためにも事前に勉強しておくことがとても大切です。
アンサンブルフランセでは、仏検準2級に対応したレッスンが可能です。書取りや聞き取りに不安があれば講師が丁寧に教えますので、いつでもご相談ください。
執筆:こと