5月30日、欧州議会選挙の翌日に行われた世論調査で、ヨーロッパエコロジー・緑の党(Europe écologie Les Verts:EELV)の党首、ヤニック・ジャド(Yannick Jadot)氏が政治家の好感度で初の首位になりました。
欧州議会選で好感度20ポイント上昇-エコロジー党首ジャド氏初の首位に
欧州議会選挙直後、調査会社オドクサ(Odoxa)が行った世論調査によると、フランスの政治家の好感度でヤニック・ジャド氏は20ポイント上昇し、32%の支持を得て初の首位となりました。
ジャド氏に続くのは、極右の国民連合(Rassemblement National)党首マリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)氏、現外務大臣ジャン=イヴ・ルドリアン(Jean-Yves Le Drian)氏が共に28%、保守派共和党(Les Républicains)のローラン・ヴォキエ(Laurent Wauquiez)氏はヨーロッパ選挙での大敗から5ポイント減の13%、極左不服従のフランス(La France insoumise)党首ジャン=リュック・メランション(Jean-Luc Mélenchon)氏も2ポイント落とし20%にとどまっています。
5月26日に行われた欧州議会選挙では、ルペン氏率いる極右の国民連合(23.3%)がマクロン大統領の共和国前進党(La République en Marche)および国民運動党(MoDem)の二党共同(22.4%)を僅差で抜くなど右傾化が騒がれています。しかし一方でヤニック・ジャド氏率いるヨーロッパエコロジー・緑の党が期待を大幅に上回る13.5%の得票で3位になったことが話題になっています。
環境問題の取組みを欧州議会に期待-35歳未満の若年層が支持
欧州議会最大の96議席を抱えるドイツでも、環境政党緑の党(Die Grünen)が前回2014年の倍にあたる20%を獲得しています。
フランスでは18~24歳の25%、25~34歳までの28%がエコロジー党に投票し、ドイツでは30歳未満の33%が緑の党に投票しており、環境問題に対する若者の関心の高さが国境を越えてうかがえます。
執筆:マダム・カトウ
写真:wikipedia fr