みなさま、はじめまして。
新連載「飾らないフランスに憧れて」をはじめることになりました、ゆりと申します。
私は30歳でフランス留学を決断し、1年間フランス南東部の都市リヨンでフランス語を学びました。フランス語を学びたいと思った一番大きな理由は、何と言っても「フランス語の美しさに惹かれた」ことです。フランス人が誇りを持つフランス語を学びながら、彼らの考え方や価値観に触れることで新しい何かが見つけられそうだな、と思ったのです。
そんな私は勤めていた会社を辞め、フランス語力ほぼゼロの状態で2020年2月末に日本を発ちました。
私がフランスで生活した1年間は、あいにくコロナの文字が消えませんでした。2度にわたる外出禁止令が発令され、当初描いていた生活とは異なるものになりました。外出できるのは軽い散歩やスーパーでの買い物のみ。必ず外出許可証を携行しなければいけません。まして日本から遠く離れた異国の地です。到着したばかりの頃は、先が見えず不安でした。
1年間を振り返るととても楽な生活だったとは言い難いですが、それでも「フランスは大好きな国である」ということに変わりはありません。私が生活していたリヨンは人々がとても親切で、飾らないフランスに出会うことができました。
滞在中は幸いにも、フランス国内や近隣国を旅行することができました。当初ほぼゼロだったフランス語は、今では日常会話ができるようになりました。そうした状況の中で生活したことで、「フランス」、そして「フランス人」をこれまでとは違った形で見ることができたのかなと思います。
この連載では、私がフランス生活を通じて得たことや学んだことを、みなさまにお伝えしていきたいと考えています。
執筆 ゆり