フランス観光地 再開に躍起

2020.05.22

フランス観光地 再開に躍起

5月22日(金)、11日からのロックダウンの段階的解除で、一部のビーチなどの再開が許可されましたが、人が集まる観光地やテーマパークなどの再開は今のところ決まっていません。4月、5月のハイシーズンで失った集客を一刻も早く取り戻そうと準備を始めている中、一部の観光地が6月2日の首相の発表を待たず再開日を発表しました。

 

歴史テーマパーク《ピュイ・ドゥ・フゥ》、勝手に?再オープン発表

フランスの歴史テーマパークで、住民のボランティア参加で運営されるユニークなショーで有名なピュイ・ドゥ・フゥ(Puy De Feu)は、「6月11日に再オープンします!」と、昨日ツイッターで発表しました。

パリから車で約3時間半、西フランスにあるこのテーマパークは、感染者が少なく医療機関の負担が少ない《グリーン・ゾーン》にあることから、署名活動を行うなどして早期の再開を訴えていました。

昨日、代表のフィリップ・ドゥ・ヴィリエー氏(Philippe de Villiers)は、自らのツイッターのアカウントで、「マクロン大統領、応援ありがとうございます」と、大統領が主催する治安維持委員会(Conseil de défense et de sécurité nationale :CDSN)で「再開可能かの検討に入っている」と発表しました。

また、テーマパーク自体もツイッターで、観光担当の国務長官(Sécretaire d’État)ジャン=バティスト・ルモインヌ氏(Jean-Batiste Lemoyne)が、「大統領は本来レストランの再開の可否を発表する6月2日に、観光地やテーマパークの再開も決定する」と発表しています。

しかしながら、ルモインヌ長官は19日にフランス元老院セナ(Senat)における答弁で、6月2日から《グリーン・ゾーン》にある観光地の再開の可能性について提起したものの、決定には至っていません。

 

ラスコー洞窟やピーク・ドゥ・ミディ、安全確保で入場者3〜5割減

観光地の再開が決まっても、ジェルやマスクの着用以外に、入場者が政府が決める《一人当たり4平米の距離》を置けるよう運営するのは簡単ではなさそうです。

フランス南西部ドルドーニュ県(Dordogne)にある、先史時代の壁画で世界的に有名なラスコー洞窟(Lascaux)では、「今までは1グループ最高40名まで入場させていたが、再開後は15〜20名にせざるを得ない。3時間だったガイドツアーは、1時間半前後に短縮し、タブレット廃止、映像室閉鎖」と、訪問者数や時間、サービスの制限をせざるを得ません。

ピレネー山脈の展望台、ピーク・ドゥ・ミディ(Pic de Midi)では、ケーブルカーの定員45名を今年は減らす必要があります。

また、展望台にあるロッジでは、平時は27名を15の部屋に宿泊させていますが、シャワーやトイレは共同のため、どのようにオーガナイズするのか検討中です。

聖地ルルド、宗教関係はすでに再開

宗教施設の再開は許可されている事から、《奇跡の水》で知られるカトリック信者の聖地ルルド(Lourdes)は、16日よりすでに信者や観光客の訪問を受け入れています。

南西フランス、ピレネー山脈(Les Pyrénées)の麓にあるルルドは巡礼地で、毎年世界中から病人や信者600万人が訪れていました。

再開後は、10人ずつ整列入場を行い、洞窟でのミサは信者が近づけないようにバリケードをし、距離をおいて行われています。

執筆:マダム・カトウ

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