ロックダウン解除後のフランス 偽消毒ジェル マスクポイ捨て

2020.05.19

マスクをした女性 ハンドジェル

5月19日(火)、フランスで外出制限が解除されてから1週間が経過し、商店や企業再開でアルコール消毒ジェルの需要がさらに高まっていますが、市販されているジェルの中に、規定のアルコール値に満たないものがあることが判明しました。また、マスクの着用率が増えるとともに、道に捨てられたマスクのゴミが問題になっています。

 

アルコール度たったの27%、ウイルスに効力なし

フランス国営テレビ局は、最近社員1万人のために消毒ジェルを大量に購入しました。ところが、実はこのジェルがヴァール(Var)県庁で《効果が疑わしい》と問題になったものと同じ製品だということに社員が気づき、会社に報告を行いました。

フランステレビが早速ジェルを競争・消費・詐欺防止総局(DGCCRF : Direction générale de la concurrence, de la consommation et de la répression des fraudes)のラボラトリーに送ったところ、ウイルスやバクテリアの殺菌に有効なアルコール度数60%を大きく下回る、27%しか含まれていないことが発覚しました。

競争・消費・詐欺防止総局は、このジェルを購入しないよう呼びかけていますが、製造販売元のサイメックス(Symex)社は《ハンド・サニタイザー》というこの商品を、現在もインターネット上で販売しています。

 

使い捨てマスク、道端にポイ捨て

ロックダウン解除後、特に公共交通機関を利用する際にマスク着用が義務になったこともあり、外出時にマスクをつける人が増えました。しかし同時に使用済マスクのポイ捨ても増加し、フランス全土、特に都市部で問題になっています。

道に捨てられたマスクによる清掃員へのウイルス感染リスクは低いとはいえ、各自治体は道端にマスクを捨てないよう呼びかけています。

ちなみに、正しい捨て方は、《使用済マスクをビニール袋に入れて24時間保管したのち、燃えるゴミに出す》というものです。

リヨン(Lyon)市清掃局はツイッターで、「2メートルに1つの割合」で、使い捨てマスクや手袋が捨てられている写真を公開し、市民に「(マスクで)自分達を守るだけでなく」「環境保護」も考えて行動するように訴えています。

執筆:マダム・カトウ

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