地下鉄のスリが急増 スリの再犯者の地下鉄利用禁止を要望

2019.04.02

1日(月)、今年の1月以降、パリおよびパリ近郊でのスリ被害が33パーセント増加している、とパリ警視庁が発表しました。これに伴い、イル=ド=フランス( Île-de-France)地域圏知事が再犯者の地下鉄利用禁止を要望する発言をするなど、スリによる問題が深刻化しています。

 

急増している地下鉄でのスリ被害

今年の1月以降、パリとその近郊の公共交通機関、特に地下鉄内のスリによる被害が33パーセント増加していると発表がありました。犯行は主にギャングによって組織的に行われ、実行犯が未成年であることが起訴をより困難にしています。

13歳未満は処罰できない

フランスの少年法では、13歳未満は刑法によって処罰することができません。重犯罪などの場合でも、保護者や後見人への引き渡し、教育施設への引き渡しなどの保護処分のみが課されます。18歳未満の未成年であっても、スリなどの軽犯罪では、少年係判事が予審を行い、保護者引き渡し、保護観察、不処分などの命令を一人で下すことができ、重罪に問われることはありません。

数時間後には警察署から出てくる

13歳未満の未成年は、スリによって逮捕された場合でも数時間から長くても数日後には釈放されるため、再び新たな犯行を重ねるというイタチごっこの状態が続いています。

 

RATPが注意喚起

スリの急激な増加を受け、RATP(Régie autonome des transports parisiens/パリ交通公団)は、スリに対する注意を呼びかけるチラシの配布や、地下鉄内での注意を促す放送の強化、またスリが乗車したとわかった場合には車内にスリがいることを告げる放送をするなど、対策を強化しています。

RATPに直接被害届を

観光客などは時間を無駄にしたくないため、スリ被害にあっても警察に被害届を出さずに泣き寝入りすることが多いことを受け、昨年8月以降、RATPでは駅の窓口で直接被害届を出すことが出来るようになりました。

また、駅構内や車内を職員が頻繁に巡回することで、スリを未然に防ぎ、被害者を助けるための行動を展開しています。

再犯者の地下鉄利用禁止を要求

ヴァレリー・ぺクレス(Valérie Pécresse)イル=ド=フランス地域圏知事は、テレビ番組で、スリなどの犯罪を繰り返す、多重再犯者による地下鉄の利用禁止を求める発言をし、注目を集めています。

観光地でスリにあわないために

観光地や地下鉄などでスリに遭わないために、貴重品の管理には充分に気を付け、必要以上の現金を持ち歩かないように気を付けましょう。

・ズボンの後ろポケットには絶対に財布を入れない(チェーンが付いていても切られる恐れがある)
・かばんは必ず体の前で持ち、視界の中に入れておく
・持ち歩く現金は最小限にし、クレジットカードなどを利用する
・荷物からは絶対に目を離さない
・ドアの近くで携帯電話を使用しない
・人前で財布を出さない(切符を買った時も、鞄の中に財布をしまってから移動する)
・かばんの口が簡単に大きく開くものは使わない、かばんの口には常に手を添えておく

など、スリは少し気を付けるだけで防ぐことができます。また、万が一スリ被害にあった場合は、泣き寝入りせず、最寄りの駅窓口、もしくは警察で必ず被害届を出すようにしましょう。

執筆:Daisuke

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