5月1日(火)、パリで行われていたメーデーのデモ行進に、武装化した集団が加わり暴徒化し、200人以上が逮捕されました。
毎年5月1日には、労働組合や左派政党などが主催して労働条件の改善や権利向上などを訴えるためにデモ行進が行われています。今年は、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領の公共部門改革に対してデモ行進を行っていましたが、途中からマスクをつけ黒い服に身を包んだ black blocs(ブラック ブロックス)とよばれる1,200人の集団が加わり、デモ行進の行く手を妨害し、その後、火炎瓶などでルノー販売店やマクドナルドなどを襲撃し、砲火しました。
国家警察は1,500人の警官や機動隊を配備し、催涙弾や放水により鎮圧を図りましたが、暴徒は更に複数のバイクなどにも砲火をするなど、破壊行為がエスカレートしました。
Violence des gauchos à paris aujourd’hui – d’après les observateurs ce degré de violence était inconnu depuis mai 68 …. pic.twitter.com/eo7aNRtoII
— Francoiszero2 (@Francoiszero2) May 1, 2018
警察の発表によると、火曜日の時点で283名が逮捕され、その内153名が司法警察に送られました。現在も109名が拘束されています。
今回の暴動では、31か所の店舗や営業所などが被害を受けました。
メーデーのデモ行進で武装集団が暴徒化することはこれまでにもあり、2016年にも火炎瓶などによる破壊行為はありましたが、今回の様に1,200人もの集団に膨れ上がることは珍しいということです。今回のblack blocsの参加者のほとんどは10代の若者で、高校生や大学生が動員されているとみられています。
ここ数ヶ月の間、学生闘争やデモなど治安が非常に不安定な状態が続いています。パリ滞在中、渡航予定の方は最新の情報を常に入手し、身の安全の確保に務めてください。
執筆:Daisuke