パリ中心部ガス爆発 新たな遺体発見で死者4名に

2019.01.14

12日(土)午前9時頃、パリ9区にあるパン屋で発生した大規模なガス爆発とその後に発生した火災で、13日(日)、行方不明になっていた女性の遺体ががれきの下から発見され、死亡者数は合計4名になりました。

 

街の様子が一変するほどの大爆発

12日に起きたガス爆発では、消防士2名、スペイン人女性、そして今回新たに見つかった女性の合計4名が死亡、消防士12名を含むおよそ50名が負傷、その内10名が重傷という大惨事となりました。

死亡した消防士2名は、ガス漏れの通報を受けて対応に当たっていたところ、爆発に巻き込まれたということです。またスペイン人女性は観光でパリを訪れていて、爆発に巻き込まれ死亡しました。

現場の向かいに居合わせたイタリア人ジャーナリストのヴァレリノ・オルソリーニ(Valerio Orsolini)氏によって、爆発直後の様子が録画されていて、現場の混乱した状況が記録されています。(ショッキングな内容を含みます)

一変した街の様子

大爆発とその後に発生した火災により、周囲の様子は戦場のような風景へと一変しました。

現場は観光客が多く集まる場所

現場となった場所は、グレヴァン蝋人形館(Musée Grévin)やヌヴォテ劇場(Théâtre des Nouveautés)などが集まるグラン・ブルヴァール大通り(Grands Boulevards)からすぐの場所で、多くのホテルが立ち並び、普段から多くの観光客でにぎわっています。

 

ガス管の深刻な老朽化

警察は今回の大爆発はガス漏れが原因とみて捜査を続けています。クリストフ・カスタネ―ル(Christophe Castaner)内相によると、消火作業と周辺の建物から住民を避難させるために200名の消防士が動員されたということです。

アレクサンドル・ヴェスペリニ(Alexandre Vesperini)パリ市会議員(6区選出)は、「パリのガス配管は、極めて老朽化していて、壊滅的な状態である」と述べ、危険性を指摘しています。

これに対し、ガス管などの管理を行っているフランスガス配給公社(GRDF、Gaz Réseau Distribution France)のクリスチャン・ビュッフェ(Christian Buffet)事務局長は、「今回の大爆発の原因はまだ特定されておらず、原因をガス漏れと断定するには時期尚早だ」との考えを発表しました。

パリのガス管総延長はおよそ2,000キロ

フランスガス配給公社は、パリでは総延長1,938キロメートルに及ぶガス配管を管理していて、およそ50万人が利用しています。フランスガス配給公社によると、安全にガスを利用することが出来るように、毎年5000万ユーロ(およそ62億1000万円/1ユーロ:124円計算、2019.01.14現在)以上を投資し、40キロメートルの配管を新しいものに取り換えており、「継続的な監視のもと、厳格に管理されている」と述べています。

これ以上被害が広がらないことを祈るばかりです。

執筆:Daisuke

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