1月7日(月)フランス人の購買行動についての調査結果が発表され、53%のフランス人が「メイド・イン・フランス(Made in France)」のラベルを”購入のきっかけ”と考えていることが明らかになりました。
この調査は、CNA(Conseil national des achats/国立購買評議会)と購買に関するコンサルティング会社AgileBuyerによるものです。
メイド・イン・フランスとは
2010年6月、フランス製品の国際競争力を高めるために民間団体「プロ・フランス(Pro France)」が設立され、フランス産の製品への認証制度が導入されました。
食品から自動車、ファッションまであらゆる分野において、製造者や販売者が「メイド・イン・フランス」のラベル表示を申請することができます。
認証を受けるための条件としては、一次原料(matières premières)や部品(composants)がフランスで調達され、組立や輸送もフランスで行なわれていることなどが挙げられます。
表示はさまざま
認証を受けた商品のラベルには、産地の表示(Indication géographique)や、国から登録された企業であることの証明(Entreprise patrimoine vivant)など、比較的自由に情報を表示することができます。
また、フランス産であることは「Fabriqué en France(フランスで製造された)」「Conçu en France(フランスで考案された)」「Produits français(フランスの製品)」などさまざまな言い回しで表示できます。
購買を促すメイド・イン・フランス
今回の調査結果によれば、「メイド・イン・フランス」のラベル表示を購買におけるひとつの基準と考えているフランス人は調査参加者の53%を占めます。
2016年の調査では31%、2015年には16%であったことから、ラベル表示の認知度と購買への効果は上がっていることがわかります。
特に食品部門ではラベルを参考にする人が多く(調査参加者の78%)、メディア(71%)や高級品(64%)でもラベルへの信頼度が高いことが分かりました。反対に自動車部門では数値が低く(32%)、認知度の向上が期待されます。
国内消費を高め、アジア製品に対抗する
ラベル表示が認知されるようになった背景には、中国をはじめとするアジア製品の価格が上昇し魅力が落ちていることが挙げられます。
フランスは、国内産であるという表示によって信頼性と安全性を消費者にアピールしたい考えです。そのためには、国内のサプライチェーンを強化する必要があります。
身近な商品につけられている「メイド・イン・フランス」の表示、探してみてくださいね!
執筆:あお