「ホタテ戦争」激化 フランス政府は海軍介入の可能性を示唆

2018.09.05
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4日(火)、ステファン・トラヴェール(Stéphane Travert)農務大臣は、激化するフランスとイギリスの漁船の間での争い「ホタテ戦争(La guerre de la coquille Saint-Jacques)」を受けて、「新たな衝突を避けるためにフランス海軍を介入させる準備がある」と発表しました。

 

ホタテ戦争とは

フランスのノルマンディ(Normandie)地方の豊かなホタテの漁場を巡り、フランスの漁船およそ40隻が、イギリスの漁船5隻に対して、投石をしたり発煙筒を投げつけてホタテ漁を妨害したことに対し、イギリス漁船が船体をぶつけるなどして応戦しました。

このことをイギリスとフランスの間で長く続いた「英仏百年戦争」にかけ、地元メディアは「英仏ホタテ戦争」と呼んでいます。

船体が破損するなど、激しい小競り合いが続きましたが、幸いにもけが人は出ませんでした。

事件の背景はこちら:
フランス漁船がイギリス漁船を襲撃 地元メディアは「仏英ホタテ戦争」と報道(9月4日)

 

フランス海軍を巻き込む「戦争」に発展

収束の様子を見せないホタテ戦争に対し、トラヴェール農務大臣は、地元メディアの取材に「事態が長引くようであれば、フランスとイギリスの漁師の間での新たな衝突を避けるため、漁場の安全を確保するために、フランス海軍を介入させる準備がある」と述べました。

また、ベルトラン・デュムラン(Bertrand Dumoulin)海軍大佐は、「領海における人や財産の安全を確保するため、通常の任務の枠組みの中でパトロールを行う」と述べました。

 

イギリス政府の反応

イギリスの政府関係者は、「今回の事件はフランス領海内で起きたため、フランス政府に権限がある。しかし、国際法によって判断されるべきで、そうなるとおのずと答えは出ている」と述べ、イギリス側はあくまでも合法的に漁を行っており、落ち度はないことを強調しました。

また、「英国海軍は必要に応じて出動することは可能だが、現在そのような要請はない」とも付け加え、海軍投入の可能性があることを示唆しました。

 

本日、仏英の漁業関係者代表による会合

本日(5日・水)、フランスとイギリスの漁業団体の代表者が、ロンドンで問題解決に向けた会合を開く予定です。

トラヴェール農務大臣は、「ホタテ貝の持続可能で、更に効率的な資源の保護」の為の合意に達する必要があると述べました。

一方で、会合に参加する予定のスコットランド白身魚生産者協会(the Scottish White Fish Producers Association)のマイク・パーク(Mike Park)会長は、「楽観的になるのは非常に難しいが、合意に達することを望んでいる」と述べました。また、フランスの漁業関係者らに対して、「『何か』をもって交渉テーブルに来るように」と呼びかけ、あくまでも問題はフランス側にあることを暗示しました。

果たして「ホタテ戦争」は無事に終戦するのでしょうか。

執筆:Daisuke

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