15日(日)、パリ7区のセーヌ川沿いにある国民議会の近くで、難民申請をより厳格化する法案に対するデモがおこなわれ、およそ1,000人が集まりました。
この法案はジェラール・コロン(Gérard Collomb)国務大臣によって提出されました。
法案が可決されると、難民申請に掛かる時間が短縮され、難民に認定された未成年は家族を母国より呼び寄せることができるようになり、難民を庇護する内容が拡大されます。その反面、不法移民に対しては厳しい内容になっていて、申請を却下された場合、強制送還までの期間が短縮されます。また、不法移民の摘発が強化され、拘留期限を最大で2倍まで延長する内容となっています。
今回のデモは、BAAM(Bureau d’accueil et d’accompagnement des migrants 移民支援団体)が主導し、賛同した、ブノワ・アモン(Benoît Hamon)率いるジェネラシオン(Génération.s)や共産党、Act-Up等の人権団体など、およそ50の団体が参加しました。国民議会の扉には「accuil de merde(クソの様なもてなし)」と落書きされ、シュプレヒコールが起こりました。
BAAMの代表、エロワーズ・マリー(Héloise Mary)氏は「この法案に賛成する議員が過半数を超えていることは分かっている。この法案を拒否するようLREM(La République En Marche ! 共和国前進)のメンバーに求めるために緊急に集まった。」と述べました。また、「この法案は難民申請者をより厳しく制裁する。人権の国にとって恥ずべきことだ」と強く批判しました。
本日、この法案は国民議会で議論されます。結果はどうなるのでしょうか。
執筆:Daisuke