DELF A2試験対策(その1)フランス語学習の第一関門

2023.06.08

フランス政府が実施するDELF(Diplôme d’études en langue française)A2は、フランス語初心者〜中級者向けの試験です。

外国語能力のレベルを示す指標として用いられているCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)によると、A2レベルの学習者は、日常的で簡単なタスクをフランス語で遂行でき、丁寧な表現をつかってやり取りすることができます。

具体的にはどのようなレベルなのでしょうか。また、どのような試験なのでしょうか?

(DELF/DALFの詳しい内容については、こちらの過去記事「フランス語検定試験DELF/DALFとは?(1)」「フランス語検定試験DELF/DALFとは?(2)」 をご覧ください。)

 

DELF A2試験の実施概要

DELF A2試験は、フランスはもちろん日本をはじめ世界各地で実施されており、毎年多くのフランス語学習者が受験します。

日本では全国のアンスティチュ・フランセ(東京・横浜・大阪・京都・福岡・沖縄)や、アリアンス・フランセーズ(札幌・仙台・名古屋・徳島)で試験が実施されます。

例年は春季(3月末、5月末〜6月あたま)と秋季(11月あたま)の2回行われます(※日本フランス語試験管理センターの専用ページでご確認ください)。

 

DELF A2試験を受験するメリット

ヨーロッパ言語共通参照枠CEFRによると、A2レベルをもつ学習者は、身のまわりの生活や仕事などに関するやりとりを行うことができ、広告やパンフレットから必要な情報を引き出すことができます。また個人的なメールや手紙を書くことができます。

つまりDELF A2合格を目指して勉強すれば、日常的で簡単なコミュニケーションに困らないフランス語力を身につけることができます。A2はフランス語学習の「第1関門」ととらえることができるでしょう。

 

DELF A2試験の内容

DELF A2試験は、「筆記試験」と「口頭試験」に分かれています。会場により異なりますが、2日以上に分けて試験が行われることもあるようです。

試験は4セクションにわかれ、試験時間、問題数、点数配分は以下の通りです。

筆記試験
リスニング(Compréhension de l’oral):約25分、4題、25点満点
読解(Compréhension des écrits):30分、4題、25点満点
作文(Production écrite)45分、2題、25点満点

口頭試験
口頭表現(Production orale)約6〜8分(準備時間10分)、3題、25点満点

4つの項目を合計し、100点満点中の50点以上で合格となります。ただし各セクションで最低5点は取らねばなりません。

DELF A1・B1試験との違い

DELF A1試験と比べると、リスニング・読解・作文の試験がそれぞれ長くなります。とくに、読解ではニュース記事をよむ大問があること、作文では友人宛の手紙を60語程度で書かなければならないことが特徴的です。

また口頭試験では、与えられたテーマにかんして自分の身の回りのことを話したり、指定された状況でのロールプレイを行う課題が出されます。

DELF B1試験と比べると、A2では自分の身の回りのことに関する理解や表現を問われるのに対し、B1以上では社会的な話題も加わります。

 

おわり フランス語学習の第一関門

DELF A2試験を突破するためには、身の回りに関するフランス語を準備なしで理解する・表現する力が必要だとわかりました。

フランス語学習を続けていくためには、まずは自分と関係の深い事柄について最低限の表現を身につけることが不可欠です。A2試験はその最初のステップとして良い力試しの機会になるはずです。

次回は過去問の見方や参考書を紹介します。お楽しみに!

参照
日本フランス語試験管理センター DELF A2とは?
France Education International DELF tout public- niveau A2

執筆あお

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