体験!パリでDELFを受けてみた トラブル編その2

2017.04.19

 

 

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前回よりひきつづき、現在パリの語学学校に在籍する筆者の、最近のDELF受験体験記をお送りしています。今回は試験当日までに起こった、もろもろの困ったトラブルの続編をお届けします。シリーズ最終回です。

フランス政府認定の仏語検定試験DELFの内容についてはこちら、トラブル編その1はこちらをご覧ください。

 

「食」の基盤が脅かされる

パリ風景

受験準備にあたっては、机に向かう勉強だけではありません。日常生活の基盤のひとつ、「食事」も大切!
とりわけ受験勉強中は、ふだん使わない脳の筋肉までフル稼働させるため激しくカロリー消費するようで、急にアーモンドブラックチョコのような「濃い」食べ物が欲しくなったりしました。 ところが、これまた「どうしてこのときに!」というタイミングで、この「食」の基盤が揺るがされることに。

フランスのスーパーって品質管理がわりと大雑把のようで、実は今までも色々な事故に出くわしました。
しかし、ここまで短期間のうちに立て続けにあったのは初めてです。とくにショッキングだったのは、お米の件。いつものお店でいつものお米を買って、炊いてみたら何やら強烈な薬品臭が。化学薬品っぽい匂いです。農薬でしょうか?Bio(有機)のはずなのに…。仕方なく別のお店で買い直し、炊いてみるとまた同じ薬品臭。

そんなことが、何と3軒続きました。銘柄も違うのに、流通経路で一体何が起こったのでしょうか。

それまで、クレームしにいったことって、なかったのです。まぁ、いつもお世話になってるのだし、店員さんが悪いわけではないし、第一面倒だし…。でも今回の件ばかりは明らかに問題と思われ、お店に話してみることに。日本だったら、メーカーが謝罪会見とか、何万個回収とか、大騒ぎになるのだろうな…と思いつつ。

 

災い転じて福となす!

現物とレシートをもっていって店員さんに説明すると、2軒目まではさくっと「では返金します」と。「上に伝えておきます」と言ってくれた方もいました。できれば原因を調べてほしかったですが、とりあえず店員さんの立場としては充分誠実な対応と思います。

ところが3軒目! 店員さんに説明していると、そこへちょうど責任者っぽい貫禄あるマダムが通りかかり、そちらにバトンタッチされました。

すると「封を開けたものは返金できませんよ」と、まさかの門前払いにびっくり。「買う前にちゃんとパッケージを読みなさいよ。何も問題はありませんよ」と言い張る彼女に事の次第を説明するも、頑として引かないマダム。

しまいには「そんなにおっしゃるなら、ご自分でこれ料理して食べてみては? そしたら分かりますよ、明らかに変です!」と言ってしまいました。するとマダムは沈黙。埒があかないので、諦めて帰ろうかなと思っていると、ようやく「分かりました、返金します」と…。これでは原因究明など望むべくもありません。そのお店で買い物して帰ろうと思っていましたが、そんな気も失せてしまい、帰路へ。

けれど、道すがら、しだいに「私、フランス語でネイティヴと議論して、勝った!」という感動が湧き上がってきました。奇しくも口頭試験の前日大いに自信となったのは言うまでもありません。貴重な時間を取られ、エネルギーを取られ、何の罰ゲームでしょう…という思いでしたが、よい社会経験にもなって結果オーライ。

 

何が来ても動じない

とにもかくにも最善を尽くし、あらゆるトラブルを乗り越えて迎えた今回のDELF。波乱万丈の、受験直前の日々でした。DELFを受けるのも楽じゃない!何が起こるか分かりません。緊張感とともにほどよい余裕と、何が来てもとにかく乗り切るのだ!という固い決意が必要のようです。大変でしたが、貴重な経験となりました。

以上、個人的な体験記ではありましたが、最後まで読んでくださった皆さん、ほんとうにありがとうございました。これからDELF、またほかのフランス語検定を受ける方の、少しでもお役に立てれば幸いです。

執筆 Rana

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