体験!パリでDELFを受けてみた 当日編その3:筆記試験のポイント

2017.04.17

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前回よりひきつづき、現在パリの語学学校に在籍する筆者の、最近のDELF受験体験記をお送りしています。

とにかく問題量が多く文章も長く、時間の足りないイメージのDELF。今回は、人より時間のかかりがちな筆者が立てた戦略、また実際受けてみて重要だと思ったポイントなどについてお伝えします。

フランス政府認定の仏語検定試験DELFの内容についてはこちら、当日編その2はこちらをご覧ください。

 

リスニングはスタートダッシュ!

パリ風景

筆記試験はリスニングから始まります。

はじめに進行上の注意点など流れますが、同じ内容は冊子にも印刷されているし、模試でも確認済み。ですから、冊子を開いた瞬間から一心に問題を読み始めます。

ここでもブリュイヨン(メモ紙)が配布され、ここにメモをとってOK必死にメモしながら聞くうちにあっという間に放送は終わり、「はい、これにてリスニング問題は終了です。文章題に移ってください」。ほんとうは、聞きながら同時に問題の答えも埋めていく、というのが理想です。…が、この時点で筆者のテスト用紙はほとんど埋まっていません。むしろここから、問題文と取ったメモとを照合しつつ、耳の記憶も辿りながら考え始める感じです。

ここでちょっとひと工夫。

文章問題に取りかかる前に作文のテーマもざっと確認しておきます。これで少し心の準備ができます。必死で文章問題に取り組んでいるあいだに、意識下では作文の構成を考えつつざっくり形になっていくイメージです。これについてはまた後ほど。

 

文章問題はとにかく内容を掴む!

さて、文章問題はまず読解力、そして正しい内容を掴むことが命です。

例えば、筆記だと答えとなりうるフレーズが文中に複数あっても、実際はどれがベストかなどあまり考える暇もありません。内容が掴めてさえいればマルになるので、時間をかけすぎないことです。多少雑になっても字の汚さで減点はされないので、この際よしとします。

2問とも量が多いですから、集中力を途切らさずに臨むことも課題です。

また、ここでもボキャブラリーは「道具」ですので、数を持っていればいるほど有利です。これはほんとに実感しました。もちろん知らない単語はいくつも出てきますが、そこは場数で乗り切るのです。最後まで目を通せばだいたい話の内容は掴めるはず!

 

作文は「脳内自動進行装置」を活用しよう

そして最後に作文です。1時間となっていますが、今回はほかで時間をとられてしまい、もう40分ほどしかありません。そこで先のいわば脳内自動進行装置の出番です。
人の脳はほんとうに人知を超えた働きを持っています。その場で取り組むには難しい課題も、少し前もって脳内に仕込んでおくことでいい感じに意識下で整理されるようです。

ポイントは「時間差」始めに作文のテーマに目を通しておくと、取り掛かる頃にはだいたい頭の中で形になっています。

作文のテーマは手紙。この形式は学校の授業でも何度も書かされましたから慣れていましたし、内容も細かく指定されたので却って具体的に書きやすかったです。ここでも蓄えたボキャブラリーが役立ちました。それらしき用語を随所にちりばめ、なかなか華やかな手紙になったと思います。

そんなわけで、ぎりぎりまで書き殴ってタイムアップ!
自分的には、「精一杯戦った!」の一言に尽きるDELF初体験となりました。

結果が出るまで3週間とのことでしたが、数日後には通知が。速い!
合格の基準は5割以上。今回の筆者は7割強で、おかげさまで合格。時間切れで語数不足だったはずの作文が、意外にも4分野で最高得点でした。

以上、これからDELF/DALFを目指す皆さんの、少しでも参考になれば幸いです。

さて、受験勉強真っ只中でも、暮らしの中では予期せぬトラブルが色々と起こるもの。次記事では、受験準備中に起こった思いがけないトラブルとその対処法をお届けできればと思います。

執筆 Rana

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