2023年1月13日(金)、2022年にパリの新生児につけられたファーストネームで最も多かったもののトップ10をパリ市が発表しました。
1位の座、女の子はアルマ・男の子はガブリエル
昨年1年間にパリ市で生まれた赤ちゃんに最も多かったファーストネームランキングで、アルマ(Alma)がそれまで15年間トップだったルイーズ(Louise)を抜き、見事に1位の座につきました。
2021年に2位だったエマ(Emma)は3位に繰り下がりましたが、昨年までトップ10にいたオリヴィア(Olivia)とレア(Léa)が外れ、今年はガブリエル(Gabrielle)とジャド(Jade)がランクインしました。
男児の一位は2021年と変わらず、ガブリエルです。
「ガブリエル」は男性(Gabriel)にも女性(Gabrielle)にもつけられる名前で、過去数年にわたり男女合わせパリの新生児のファーストネームで最も人気のある名前となっています。
男児の2位は、こちらも前年と同じくアダム(Adam)ですが、昨年4位のラファエル(Raphaël)は3位に返り咲き、その代わりルイ(Louis)が4位にランクダウンしています。
昨年10位のジョセフ(Joseph)はガスパール(Gaspard)に抜かれ、TOP10から外れています。
パリ新生児ファーストネームTOP10
2022年にパリ市で出された出生届の名前を集計したデータをもとに、トップ10ランクキングが公表されました。
女児:
1位 アルマ Alma
2位 ルイーズ Louise
3位 エマ Emma
4位 ジャンヌ Jeanne
5位 アナ Anna
6位 アデル Adèle
7位 ローズ Rose
8位 ガブリエル Gabrielle
9位 クロエ Chloé
10位 ジャド Jade
男児:
1位 ガブリエル Gabriel
2位 アダム Adam
3位 ラファエル Raphaël
4位 ルイ Louis
5位 モハメド Mohamed 注)
6位 アーチュール Arthur
7位 イサック Isaac
8位 ノア Noah
9位 ガルパール Gaspard
10位 レオン Léon
注)モハメドはイスラム教徒の男性のファーストネーム
「レトロで短く」が人気、女児は「ア」から始まる名前
パリ市の様々なデータが公表されているサイトを分析すると、人気のファーストネームは古くからある伝統的な名前が多く、音節が1つか2つと短いものが多いことがわかります。
女児の名前では、アルマ(Alma)、アナ(Anna)、エマ(Emma)と「ア」(A)の発音が好まれています。
こういった傾向は、フランス全国でも見うけられます。
100年前に流行ったファーストネームは?
フランス国立統計経済研究所(インセ:Institut National de la Statistique et des Études Économiques)が公表している統計によると、1920年に最も流行った女児のファーストネームは、マリー(Marie)、ジャンヌ(Jeanne)、マドレーヌ( Madeleine)、シュザンヌ(Suzanne)、イヴォンヌ(Yvonne)、マルセル(Marcelle)、マルゲリット(Marguerite)、ボレット(Paulette)、ルネ(Renée)、ドゥニーズ(Denise)でした。
男児は、ジャン(Jean)、アンドレ(André)、ピエール(Pierre)、ルネ(René)、マルセル (Marcel)、ロジェ(Roger)ルイ(Louis)、アンリ(Henri)、ジョルジュ(Georges)、 ロベール(Robert)でした。
歴史は繰り返すと言われるように、100年前に生まれた赤ちゃんにつけられたルイやレオンといった名前が、今また新たに流行っています。
今年はどんなファーストネームが流行るでしょうか?
ちなみに、先述のパリ市サイト「オープンデータ」で2004年からのデータを年別に見ることができます。
執筆:マダム・カトウ