フランスのショコラは美味しい、レベルが高いという認識を持たれている方は多いと思います。今回は、フランス人のショコラ愛と春の風物詩イースターについてレポート致します。また、ショコラ体験ができる楽しいスポットもご紹介!
赤ちゃんのころからショコラに親しむ
フランスでは、小さいころからショコラのベースともいえるカカオに慣れ親しんでいます。なんと赤ちゃんの粉ミルクにもカカオ風味が存在するのです。常時飲ませているわけではないようですが、時々哺乳瓶でココア風味のミルクを飲んでいる乳幼児を見かけます。
もう少し子どもが成長すると、朝食にココアを飲ませることが習慣となるフランス家庭がとても多いです。さらにショコラスプレッドをパンに塗ったり、クレープにつけて食べることがフランスの子供たちは大好き!
そしてティーンになったらバゲットに板チョコを挟んでがぶり!このようにしてフランスでは小さいころからカカオ風味の食育?がなされています。
寝かしつけの子守歌にもショコラが登場
子どもを寝かしつけるときの子守歌にもショコラが出てきます。フランスで有名な子守歌『Fais dodo, Colas mon petit frère』の中には
“Papa est en bas qui fait du chocolat” というフレーズがあります。「パパは下でチョコレートを作っているよ」という意味です。
歌詞の内容に深い意味はないのかもしれませんが、小さいころからショコラに親しみを持っていることが読み取れますよね。
ショコラの消費量が最大となる季節行事とは?
1年を通しフランス人はショコラをよく食べていて、その摂取量は日本人の4倍~6倍と言われています。日本に比べると乾燥し、気温も低い日が多いからでしょうか。
7月、8月の夏のバカンス時期ごろは消費量が落ちますが、その他の季節はショコラベースのアイスやデザートなどを含め、常にショコラと触れ合っている感じです。
1年で最もショコラの購入量が多いクリスマス
フランスでは、1年の中でショコラの購入が最も多い時期はクリスマスです。贈り物用やクリスマスの家族の集まりなどに大きなチョコレートの箱はつきものです。会社が社員にショコラをプレゼントするという話もよく聞きます。
ショコラのお店に行くと、箱の大きさが5種類ほど選べるようになっています。小さい箱は150gぐらいからで、一番大きいのは1kgのショコラが入る箱が通常です。
クリスマスのショコラは大きい箱をどーんと買い、家族や大切な人たちと分け合っていただく雰囲気です。自分で買ったりお年賀のような感じでいただいたり、家にはさまざまなショコラが集まってきます。
春のお祭りイースターにも大活躍のショコラ
クリスマスのショコラをようやく食べ終わったと思ったころ、4月のイースターがやってきます。
2022年のイースターは4月17日(日曜日)で、この日は祝日になります。
イースターはキリスト教のお祭りですが、クリスマス同様に家族が集まる大切な日です。ここでもショコラは大活躍!イースター用のお魚、ウサギ、めんどり、鐘などの形に姿を変えてウインドーに並びます。
まだ肌寒い日が多いフランスでは、ショコラもまだまだ美味しくいただける時期です。その形の可愛さのあまり、自分用や親戚などへのお土産用にもついつい購入。
可愛いらしい形のショコラの中に、魚や貝殻などの形をした小さいショコラが入っています。これはフリアンディーズ ( friandises ) と呼ばれています。
子ども達にとっては、お庭に卵やウサギのの形をしたショコラを探すお楽しみのイベントです。こうしてまた6月末までショコラを食べる生活になっていきます。
絶品ショコラを体験できる激推しスポット!
フランスのショコラのイベントといえばサロン デュ ショコラ ( salon du chocolat ) を思い浮かべる方も多いでしょう。さまざまな美味しいショコラに出会える祭典なのでワクワクしますね。今回はフランス人に支持されているショコラスポットを紹介しましょう。
それは高品質ショコラメーカーのヴァローナ ( Valrhona ) が運営するラ シテ デュ ショコラ ( La cité du chocolat ) です 。
ここではクイズ形式でカカオの原産地や、ショコラができる工程などを試食を交えながら学べます。追加料金になりますが子ども向けにショコラアトリエも開催しており、今の時期はイースターをテーマにしていて人気です。
高品質ショコラのヴァローナはどれも美味しく、ショップでの買い物も楽しめます。嬉しいのは、必ずおまけのショコラを袋に入れてくれるサービスです。
ラ シテ デュ ショコラへのアクセスは?
パリからTGVで2時間のヴァランス ( Valence ) にあります。駅から電車だと40分、車だと20分です。
近くに有名なAOCワインのクロゼヘルミタージュ ( Crozes Hermitage ) のワイナリーや、陶器で有名なレヴォル ( Revol ) の工場直売店がありますので、食のアートをテーマに巡ってみるのもおすすめです。
【参考サイト】
・サロン デュ ショコラ
・ラ シテ デュ ショコラ
・クロゼヘルミタージュ
・レヴォル
まとめ
フランスでは1年を通して暮らしに絶対に欠かせないものとなっているショコラ。実は、エステサロンのメニューでショコラエステというのも見かけたことがあります。カカオでお肌をしっとりさせるのでしょうか。フランス人のショコラ愛はとっても深いです!
執筆 YUKO