今回は、フランス北部のノルマンディ地方(Normandie)にある、ドーヴィル(Deauville)をご紹介します。ドーヴィルは洗練された雰囲気の街並みと美しいビーチを楽しめる、パリからのアクセスが抜群のラグジュアリーリゾートです。¥
まずは街を探索
駅のすぐ近くにある素敵なヨットハーバーの前を通過し、さらに4〜5分も歩くと、ドーヴィルの街の中心に到着します。
19世紀後半に、パリのブルジョワ階級の人々のためのビーチリゾート地として整備されただけあって、街には、カジノ、デパート、ハイブランドのブティック、競馬場、また多くの豪華なお屋敷が立ち並んでいます。
街の中心にある市庁舎前を通過し、さらにビーチに向かって少し進んでいくと、毎年9月に行われるアメリカ映画祭の時期にハリウッドスターが宿泊する高級ホテル「ル・ノルマンディー」やデパート「プランタン」があります。どの施設もこの地方独特のコロンバージュ(le colombage)と呼ばれる木組み建築の建物になっていて、田舎家のようなとても可愛らしい雰囲気なのが印象的です。
またさらに進んだところにあるカジノ周辺にはルイヴィトンやエルメス、ラルフローレンといったラグジュアリーブランドのブティックが軒を連ねています。しかしながら、ブティックの目の前にはメリーゴーランドがあったり、ビーチ帰りの大きなバッグを抱えた人たちがショーウインドーを眺めていたりと、パリとは異なりブティックの周りにカジュアルなムードが漂っているのは、この街ならではかもしれません。
リゾート地に欠かせなかった競馬場
競馬場はかつて上流階級の人たちにとって欠かせない娯楽施設でした。そのためドーヴィルが観光開発されると同時に競馬場も開設され、今なお歴史ある施設として活躍しています。
駅から歩いて15分くらいのところにある競馬場の近くには、何億円もするような競走馬の競りが行われる会場やポロの国際試合が行われる場所もあり、緑豊かな広大な敷地が広がっています。
フランス人にとって馬は身近な存在で、特に夏にレースや観光客も楽しめるイベントも多く開催され、緑が美しい競馬場を気軽に楽しめます。
ハリウッドスターも訪れるボードウォーク
とても細かい砂の広大で美しい砂浜、カラフルなパラソル、ビーチ沿いのボードウォークのコントラストが素敵なビーチは、ドーヴィルに来たら、夏でなくても必ず訪れたい場所です。
今年ちょうど100年を迎える「レプランシュ」(Les Planches)と呼ばれているボードウォークは、有名な1966年のフランス映画「男と女」(un homme et une femme) の舞台になったこともあり、ドーヴィルの象徴的な景色としてとても有名で、いつも多くの観光客や散歩を楽しむ地元の人で賑わっています。水平線に沈む美しい夕日を眺めに、日暮れ時間に訪れるのもおすすめです。また7月14日のフランス革命記念日には、毎年このビーチで盛大な花火大会が行われます。
なお、ドーバー海峡の海は、水温が低いため、夏でも海で泳いでいる人はまばらです。
新鮮な魚介類とおいしいチーズを堪能したい!
ビーチ沿いや街の中心に多くのレストランがあります。
ドーヴィル近くの海で多くの魚介類が水揚げされるため、牡蠣やムール貝、えびなどの新鮮なシーフードの盛り合わせや、帆立貝や魚を使ったメニューを堪能できるレストランを多く見かけます。またドーヴィルのそばの町や村では、チーズやリンゴのお酒が生産されているので、それらを使ったメニューも多く見かけます。
ぜひ、ドーヴィルならではのおいしいものを満喫したいですね。
まとめ
電車の場合、パリのサンラザール駅から直行電車でドーヴィルの駅まで2時間ほどです。車の場合もパリからドーヴィルまでほぼずっと高速道路があるため非常にアクセスしやすく、所要時間はやはり2時間くらいなため、時間が限られている場合には、日帰り旅行でも十分に楽しめます。
駅に着くと同時にカモメの声が聞こえて、都会の喧騒から離れた時間を過ごせること間違いなしですので、ぜひ一度ドーヴィルを訪れてみてくださいね。
執筆者:YUBO