日本でも犬と一緒に泊まれるホテルや食事ができるレストランなどが増えてきていますが、フランスは犬と共に旅行やお出かけがしやすい国。今回はフランスの犬と一緒のお出かけ事情をご紹介します。
宿泊施設
「ペットと一緒に泊まれるホテル」とわざわざ謳っているホテルは見かけませんが、NOVOTEL、IBISなどフランスの主要なホテルチェーンを含め、多くのホテルでは犬と一緒に宿泊が可能です。犬同伴を認めている高級ホテルも多く、フランスでは犬が一緒であるために宿泊先に悩む必要はありません!
宿泊施設検索サイトには検索条件の1つとしてペット同伴可能Animaux de compagnie admisという欄がありますので、不安な場合はそちらにチェックを入れて検索すれば、確実に犬と一緒に泊まれるホテルを選ぶことができます。
予約人数と別にペットの数を入力する欄は設けられていないので、備考欄にどのような犬を何匹連れて行く予定かを記入し連絡しておくと、より安心です。
部屋に犬用の特別な設備は用意されてはいないので、餌入れや、粗相してしまうかもしれないというような不安がある場合には、ご自分で必要なものを用意しておきましょう。
民泊サイトAirbnbやペンションchambre d’hôte、貸別荘Gîteでもペット同伴可能Animaux de compagnie admisの条件を入れて検索が可能です。
なお、犬同伴代として追加料金が請求されるかどうかは宿泊施設によって異なります。
交通機関
TGV
・ペットを45 x 30 x 25cm のサイズ以内のバッグもしくはケージに入れ、膝の上、もしくは足元に置く
・電車内では犬にマズル(口輪)を着用し、リードをつけ、足元におとなしく座らせる
という条件で同伴乗車可能です。
乗車料金は7ユーロ(約1102円/1ユーロ=約157円)(2023年12月現在)となっています。
パリ市内バス、メトロ、REF、トラム
・最大45cmのサイズ以内のバッグもしくはケージに入れ、車内を汚す行為、周りの乗客に迷惑をかける行為をしない
という条件で同伴乗車可能です。
乗車料金は無料(2023年12月現在)となっています。
飛行機
飛行機会社によって条件が異なりますが、例えばエアフランスの場合、体重8kg以下のペットは機内に同乗できます。それ以上の場合は大きなスーツケース同様にケージを預け、後で引き取る形になります。
格安航空のイージージェットやライアンエアーなどではペットの同伴は認められていません。詳細は各飛行機会社にお確かめください。
カフェ・レストラン
カフェやレストランのテラス席は基本的に犬同伴可能です。フランスの街角では、よくテラス席のテーブルの下に寝そべっている犬を見かけます。
室内の席にもペット同伴可能なレストランも多いので、犬同伴で食事希望の場合は、予約の際に確認することをお勧めします。レストランは犬がいることを配慮して、席の場所を考えてくれます。
ビーチ
人が多くなる夏の間だけ犬が砂浜を散歩することを禁止しているビーチが多いですが、夏でも夕方19時から朝9時までの間など時間帯によって許可しているビーチもあります。また、岩場が多くてあまり人が寝そべれないようなビーチや、人が少ないビーチでは、通年犬と一緒の入場が許可されています。
犬の入場が許可されているビーチリストListe des plages autorisées aux chiens をインターネットで検索するのがお勧めです。ビーチの入り口に入場条件が記載されていますので、必ず従うようにしましょう。特に何も記載がなければ、許可されているという判断で大丈夫です。
ショップ
食べ物屋や洋服屋、またスーパーマーケット、デパートなどの店舗は基本盲導犬以外の入場は禁止されています。
犬関連の商品を取り扱うホームセンターや園芸用品店などはリード着用を条件に同伴入場可能な店舗が多くあります。個人のお店は、店主の意向で許可しているお店も多く、店主の飼い犬がお店の隅で寝ているメガネ屋さんや美容院、薬局などをよく見かけます。
公園
リード着用を条件に入場可能となっている公園が多いのですが、リードなしの犬がよく散歩しています。よく躾されている犬が大半ではあるものの、時々ご主人の言うことを全く聞かないような犬もいるので、注意が必要です。
なお、フランスではドッグラン施設parc à chiensをあまり見かけません。
まとめ
昔は、フランスでは道端に犬のフンがよく落ちていて、気が付かずに踏んでしまってがっかりすることがよくありました。飼い主が拾わずにそのままにした場合、罰金が最大750ユーロになる規則のおかげもあってか、どこの街でもフンが落ちていることがだいぶ減ったように思います。
フランスは犬と一緒に旅行がしやすく、気軽に出かけやすい国です。バカンスの時期の高速道路のサービスエリアはトイレ休憩の犬たちであふれています。フランスを訪れた際は、のびのびと暮らす犬たちをぜひ観察してみてくださいね。
執筆者:YUBO