熱い物を飲むのが苦手な時に使われる猫舌という言葉。そのまま直訳してもフランス人には伝わりません!フランス人は全く別なものを想像するのですが、何だと思いますか?ここでは、熱い飲み物や食べ物が苦手だと伝えたい時の表現についてもご説明していきます。
「猫舌」を仏語に直訳するとこんな意味に!
猫舌を直訳すると langues de chat / langue de chat(ラング ドゥ シャ)となります。日本でもラング・ド・シャとして売られているのでご存知の方も多いと思います。猫舌という言葉は、フランスではお菓子の名前として認知されており、誰もが薄く焼いた細長いビスケットを想像することでしょう。
実際は猫の舌というより、市販のカップアイスについてくる木のスプーンのような形状です。「猫の舌」という名前をビスケットコーナーで見つけることができます。フランス人に「猫舌」と言うと、お菓子の事を話していると思われるので気をつけてください。
猫舌のフランス人はいないのか?
実はフランスには「猫舌」のように「熱い物が苦手」を一言で表現する言葉がありません。フランス人にも熱い飲み物や食べ物が苦手な人はいると思いますが、表現する言葉がないため「熱いのが苦手」とあえてアピールする人はいないようです。
フランスで生活していて気付いた事ですが、日本のように熱々のものを直接口にする機会が少ないと感じます。スープはスプーンを使ってひと口づつ頂き、そこにはパンが添えられています。
熱い紅茶やカフェオレなどはクッキーやパンを浸しながら食べている光景をよく見かけ、最初は驚いたものでした。飲むというより、液体をしみこませたパンを食べる感じなので飲み物の熱さが和らぐのでしょうね。
名前に「熱い」という形容詞が付く冬の定番ドリンク!
そんなフランス人が熱々で飲む冬の定番ドリンクがありますよ。クリスマス市やスキー場などで野外で飲む人たちをよく見かけます。
・chocolat chaud(ショコラショ)→ホットココア
・vin chaud(ヴァンショ)→ホットワイン
名前についている chaud(ショ)は、熱いという意味の形容詞です。「熱い」という単語がアピールされていて面白い言葉ですね。この2つのドリンクはフーフーしながらフランス人も美味しそうに飲んでいます。
「熱い飲み物が苦手」フランス語で何と言う?
もし、熱い飲み物や食べ物が苦手だと伝えたい時は、こちらの簡単な表現を使ってみましょう。
C’est trop chaud pour moi. (セ トロ ショ プール モワ)
これは私には熱すぎます。
出された料理が熱すぎる場合、一緒に食事をしている相手がいれば C’est trop chaud pour moi. と一言伝えて少し冷めるまで待ちましょう。
また、カフェなどで熱々ドリンクを急いで飲まなければいけない時にも、上記の言葉を伝えてお水を頼むなどしましょう。意外と使える言葉ですので憶えておくと便利です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。langue de chat (猫の舌)は、フランス人にとっては熱い物が苦手なことを表現する言葉ではなく国民的なお菓子だったのです!日本ではよく使われる表現も、国が変わると意味が異なるというのも面白い発見ですよね。
執筆 YUKO