オーガニックやエコロジーへの注目が年々高まっているフランスです。毎日の生活で発生するゴミの始末やリサイクルへの取り組みは日本とどう違うのでしょうか?今回は、フランスのごみの分別やリサイクル事情をレポートします。
フランスでのリサイクルごみの収集は…
フランスの新聞フィガロ ( le figaro ) に掲載されたリサイクルに関する記事に書かれていたことです。リサイクル会社 ( Citeo ) のアンケート結果によると、51%のフランス人が自発的にごみのリサイクルを行っているようです。この数字が多いか少ないかを判断するのは横におき、フランスのリサイクル環境について説明したいと思います。
【リサイクルゴミは大きく3つに分類】
1.プラスチック、缶、包装ごみ
2.紙や雑誌などのペーパーごみ
3.ワインの瓶やジャムの瓶などのごみ
これらのものは、自治体が設置したボックスに持っていくことが推奨されています。私が住んでいる街では何か所も設置されており、自分の都合で捨てに行くことができます。特にフランス生活で驚くほど多いのが、分類1のペットボトル、牛乳パック、お菓子の袋、生鮮食品の包装ごみなどです。
どれもかさ張るものなので1週間放っておくとエコバック1杯分の量になり、ボックスに持っていく手間もかかります。ゼロにはできないにしろ、買い物の仕方を工夫して包装ごみの量を減らすことができないかと考えるようになりました。
例えば、個別包装になっているお菓子を買うのではなく、1つの袋にまとまったものを選ぶ。ヨーグルトなどもファミリーサイズの容量のものを買い、食べる時にお気に入りのボウルにうつして食卓にだすなどです。
逆に、生ごみなどは私の家の場合だいぶ減りました。以前は生ごみとして出していたヨーグルトの容器やお菓子の袋がリサイクル分別に指定されたことと、コンポスターを設置して野菜のくずなどはそこに捨てるようにしたからです。
また大型粗大ごみなどは、自治体が管理している場所に自分で持っていきます。営業時間は決まっていますが、予約不要で持って行けるときに自分で大型コンテナ―に入れます。気軽に行ける環境なのはありがたいなと感じます。
日本と違う!フランスのお掃除・ごみ事情
日本に旅行や出張で訪れたフランス人の何人かに「日本は、公共の施設のゴミ箱が少ないよね。」と言われました。フランスではごみ箱が至る所にあり、小さな紙屑などもすぐごみ箱に捨てられる環境なので、日本では少し不便に感じたのかもしれません。
また、日本で家の前を掃除する人を見て驚いたという話もあります。庭の手入れはしていても、家の前の道路をはいている人をフランスで見かけたことがありません。家の前は公共の場所という感覚が強いフランスでは、清掃作業は自治体におまかせしています。
ですから、家の前の草むしりさえも自治体の清掃職員の仕事なのです。また学校の掃除も、放課後にお掃除の人がするシステムになっています。
まとめ
自治体でまとめておこなうフランスのリサイクルの取り組み、いかがでしたでしょうか。日本もフランスもプラスチックなどのゴミ処理問題は深刻です。各自の日々の取り組みが大切なのだと思います。フランスのリサイクル事情を参考に環境に優しい生活を心がけたいですね。
執筆 YUKO