語学の勉強の面白さとは何でしょうか。学ぶ事によって視野や可能性が広がることかもしれません。
そこで今回は動物が出てくる面白いフランス語の表現を、私の体験を交えながら紹介したいと思います。
シリアル「ライオン」の秘めたる意味とは?
フランス人の子供の朝食といえば、シリアルが定番品です。スーパーのシリアルコーナーには様々なパッケージが並んでいます。爽やかな朝や健康をイメージしたデザインが多いのですが、1つだけ少し変わったシリアルの箱が売られています。
パッケージの色は茶色で、可愛いとは言い難いたくましいライオンの顔。ネスレ社のシリアルで、商品名もそのまま「ライオン」!そのひと際目立つシリアルが気になりつつも、私はすっかり忘れて日常を過ごしていました。そんなある日……
驚きのフレーズ!「ライオンを食べた」とは?
私はかなりの量の仕事を朝からテキパキと仕事に取組んでいたのですが、職場の同僚が「YUKO, ライオンでも食べた?」と声をかけてきたのです。「ライオンを食べた?私が?」とびっくり!しかし、その意味はすぐに理解できました。
アヴォア― モンジェ デュ リオン ( avoir mangé du lion )
→ 「いつになく力を発揮する」という意味
この表現を知ったと同時にシリアルのライオンがばっちりと繋がり、「そうだったのかー!」と気持ちがすっきりしたことを覚えています。ライオンという名のシリアルは、「これを食べればパワーアップして力が発揮できる」というメッセージが込められていたのです。
動物のライオンには勇ましいイメージは元からありましたが、食べて普段以上の力を発揮する発想は思いつきませんでした。肉食文化のフランスらしい表現だと感じました。
思わず納得!「羊」を使った面白い表現
学校の授業や講義、会議などで話が本題から逸れてしまった時に使用するフランス語で面白い表現があります。
ルヴノン ア ノ ムトン ( revenons à nos moutons )
→フランスでは本題に戻りましょうというニュアンスで使う
なぜ羊を使うのかは不明です。しかし草原に放たれた羊の群れを取りまとめるイメージなのかなと想像できます。穏やかな印象がある羊ですが、「速やかに本題に戻る」という表現にはぴったりだと思いました。
まとめ
今回紹介した表現は、普段使う事はあまりないかもしれません。しかし、面白いフランス語を知ることも学習意欲が湧いてくるきっかけになると思います。フランスに来たら、ぜひスーパーのシリアルコーナーものぞいてみてくださいね。
執筆 YUKO
※フランス語のカタカナ表記は便宜上付けていますが、実際のフランス語の発音とは違いますので、発音記号を確認してください。