フランス 14日パリ祭、今年も軍事パレードでウクライナへ協力の証

2023.07.12

フランス、パリ祭軍事パレードに今年はウクライナ軍招待も2023年7月12日(水)、今年も14日の革命記念日に毎年恒例のパリ祭(Fête Nationale)が開催されます。この日は朝からパリの上空を軍用機が飛び、シャンゼリゼ大通り(l’avenue des Champs-Élysées)では軍事パレードが開催されます。今年のオフィシャルゲストはインドですが、ロシアの侵攻が続くウクライナへの協力が今年も表明されます。

 

仏空軍パトルイユ=ドゥ=フランス70周年、海外空軍も参加

毎年、この日に朝寝坊していると軍用機の轟音で目が覚めます。

軍事パレード(Le défilé militaire du 14 juillet)は、朝10時よりシャンゼリゼ大通りで約2時間、開催されます。

10時にマクロン大統領がコンコルド広場(Place de la Concorde)に到着、フランス軍統合参謀総長(chef d’état-major des armées)に迎えられます。

大統領を表敬するセレモニーと軍楽隊の演奏ののち、10時33分、フランス空軍のアクロバットチーム、パトルイユ=ドゥ=フランスが凱旋門の上をこえ三色旗の色を帯のように出しながら登場します。

ウクライナへの供与で話題のF-16、パリの上空に

このアクロバットチームに先行して、今年のゲスト、インド空軍のラファル(Rafale)、英国空軍のユーロファイター・タイフーン(Eurofighter Typhoon)、そしてベルギー空軍のF-16がパレードのオープニング飛行を行います。

ラファールはフランスが、ユーロファイター・タイフーンは英独伊西共同、F16はアメリカが開発した、いずれも高性能のマルチロールファイター(多用途戦闘機)です。

特に世界最強と言われるF16は、ウクライナ軍がアメリカからの供与を熱望する戦闘機として話題になり、現在欧州内でウクライナ空軍パイロットのトレーニングが開始されています。

パレードは凱旋門の後方から大通りを下り、コンコルド広場の大統領の前を通ります。

 

今年の主賓はインド

毎年海外の軍隊もゲストとして招待されますが、今年はフランスとのパートナーシップ25周年を記念してインドが参加します。

今年中国を抜いて人口が世界一(14億2800万人)となったインドのモディ首相がコンコルド広場に設けられる大統領のスタンドでパレードを鑑賞します。

インド軍の行進は10時44分ごろに予定されています。

 

仏陸軍、今年もウクライナへの協力の証

第二次世界大戦以来、ヨーロッパで初めての侵略戦争となったロシアのウクライナ侵攻はすでに1年以上続いています。

昨年に続き、フランス陸軍は、ウクライナへ供与されている砲兵システム搭載トラックカエサル (CAmion Équipé d’un Système d’ARtillerie)、多用途装甲車、セルヴァール(Serval)、偵察戦闘車「AMX10-RC」で、戦闘が続く同国への揺るぎない協力を表明します。

昨日11日、リトアニアで開催されているNATO 首脳会議でマクロン大統領は、フランスではスカルプ(Système de Croisière Autonome à Longue Portée)、イギリスでストーム・シャドーと呼ばれる時速1,000kmの長距離誘導ミサイルを近く納品することを発表しています。

パレードは11時29分にヘリコプター、11時33分に憲兵隊や警察のバイク隊による行進、消防隊などの行進が続きます。

今年は1943年に作られたレジスタンス勲章80周年ということで、記念セレモニーが行われ、12時5分、大統領の出発で終了します。

 

14日の夜、花火は予定通り

締めくくりの打ち上げ花火は23時から約35分間行われます。

花火はエッフェル塔の前のシャン=ドゥ=マルス(Champ-de-Mars)公園、トロカデロ広場の下(l’esplanade du Trocadéro)から打ち上げられます。

そのためこの辺は朝から進入禁止となります。19時から進入禁止ゾーンは広がり、メトロのいくつかの駅は朝から閉鎖になります。

14日、および15日のパリメトロ運行状況:RATPサイト

執筆:マダム・カトウ

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