フランス 屋外でのマスク着用義務を解除、ファイザー製飲み薬を流通へ

2022.02.03

マスク 飛んでいく フランス2月2日(水)より、フランスではコロナウイルス感染対策のためのいくつかの措置が解除されました。16日にはもう一段階、これまでの規制措置を解除する見通しです。また、4日(金)からはEU加盟国で初めて、ファイザー製の飲み薬を服用できるようになります。

 

コロナ対策措置の緩和

フランスでは、1月末にカステックス首相(Jean Castex)が宣言した通り、2月2日からいくつかの感染対策措置が解除されました(こちらの記事「フランス2月からコロナ規制緩和 1日の感染者40万人超えるも」。

例えば屋外でのマスク着用義務、座って利用する施設(競技場、文化施設など)でのパーテーション設置などが解除されたほか、テレワークも「強制」ではなく「推奨」となりました。

また1月末に「衛生パスポート」に代わって導入された「ワクチンパスポート」についても、カステックス首相は「2月中にコロナ対策のための大半の措置を解除できるよう」と発言していました。

コロナ禍はまだ終わっていない

一方、フランス保健省によると、2月1日時点の新規感染者数は41万6896名、入院患者数は3万2894名(新規入院数3917名)、コロナウイルスによる死者数は382名と感染者数は収まりません。

政府も、感染対策措置を解除において条件を定めているわけではありません。またマクロン大統領は医療機関の逼迫を鑑み、警戒心を緩めないよう呼びかけたうえで、「コロナ禍が終わったと考える人は間違っている」と述べています。

 

16日からはナイトクラブも再開

2月16日には、これまでの規制がもう一段階、緩和される予定です。2月2日フランス政府報道官のガブリエル・アタル(Gabriel Attal)氏は記者団に対し、2月16日からナイトクラブの再開を認めるという先月のカステックス首相の発言を改めて確認しました。

ナイトクラブの事業者は、コロナ禍において最も厳しい状況におかれていたとして、アタル氏は「敬意を表する」と発言しています。

 

ファイザー製飲み薬を流通へ

フランス保健省は米ファイザーが開発したコロナウイルスの飲み薬「パクスロビドPaxlovid」の商用化を1日に承認し、4日から流通を始めることを発表しました。

この飲み薬はワクチンのみでは免疫力が不足する、リスクの高い患者のみが、医師による処方のもとで服用できます。試薬の段階では、入院中の急変が減る、また死亡率が85.2%減少するといった効果が確認されています。

フランスはEU加盟国のなかで初めてパクスロビドを流通させる国となります。今後、この薬の流通の動向に注目です。

執筆あお

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