フランス2月からコロナ規制緩和 1日の感染者40万人超えるも

2022.01.21

フランス2月よりコロナ規制緩和 1日の感染者40万人も1月20日(金)、1日の新規感染者が40万人を超える中、カステックス首相(Jean Castex)は昨日定例記者会見を行い、現在導入されている新型コロナ規制を2月2日より段階的に解除すると発表しました。国民に対して今後の見通しを明確に示したことが評価される一方、80日後に迫る大統領選挙の第一回投票に「配慮した」とも言われています。

 

テレワーク義務、劇場などの人数制限など解除

2月2日より、企業に課された週3日間のテレワーク義務は「推奨する」に変更され、劇場、映画館、コンサート会場、スタジアムなど人の集まる場所に対する収容人数制限も解除されます。

一部の混雑した通りでの通行に必要だった屋外でのマスク着用もこの日から不要となり、屋外をマスクなしで自由に歩くことが再び可能になります。

 

カフェやバーの「立ち飲み」再び、ディスコようやく営業許可

2月16日からはカフェやレストランのバーカウンターでの「立ち飲み」が再び可能になります。また、列車などの公共交通機関内や映画館、スタジアム内での飲食も再開されます。

昨年12月10日から休業を強いられていたディスコやクラブは、約2ヶ月ぶりの営業が許可されました。

学校でのコロナ対策の見直し

学校でのコロナ対策は「負担が大きい」と学校側や教師および父兄から非難の声があがっていることから、2月の冬休み(2週間、開始時期はゾーンにより異なる)以降に見直されることになりました。

これに関して首相は、断言は避けたものの「小学校でのマスク着用義務やクラス内に陽性者が出た場合の検査義務」などが見直しの対象になっていることを示唆しました。

 

1月24日より「ワクチンパスポート」導入、16歳以上対象

フランス時間本日の憲法評議会(Conseil constitutionnel)で決議されることを前提に、1月24日(月)より「ワクチンパスポート」が導入されます。

これまでレストランやカフェ、映画館、劇場、スポーツジムやT G V(高速鉄道)など交通機関の長距離路線を利用する際は「衛生パスポート」の提示が義務付けられていました。

「衛生パスポート」はワクチン接種をせずとも24時間以内に行ったPCR検査の陰線証明があれば取得できたのに対し、「ワクチンパスポート」は3回のワクチン(1月15日より、それ以前は2回接種)接種を終えなければ取得できません。

ただし12〜15歳の子供については、検査の陰性証明があれば引き続き「衛生パスポート」の提示義務のある施設や交通機関を利用することができます。

また、2月16日以降、ワクチンパスポート取得を目的とした追加接種を受ける際、2回目からの接種間隔が4ヶ月以内に短縮されます。

実質の「ワクチン義務化」と言われ各方面で強い反発が残る中、カステックス首相は「新規感染者数が大幅に減少に向かい、病院の逼迫が解消されればすぐに利用を停止する」と慎重な姿勢を見せています。

 

12〜17歳の3回目ワクチン接種承認

子供の追加接種について首相は「12〜17歳に関しては承認された」と発表しました。ただし「接種義務」はありません。5〜11歳も義務ではありませんが、昨年12月22日から接種が開始されています。

 

ワクチン未接種者の囲い込みにあの手この手

フランスの18歳以上の成人で2回のワクチンを接種を完了した人は52,378,629人で、接種率は実に92%にものぼりますが、100%を目指す政府はまだ接種していない人の初回接種を促すための「優遇策」を発表しました。

それによると、2月15日までに1回目の接種をすれば2回目の接種を待っている間も、24時間以内のPCR検査の陰性証明があれば「ワクチンパスポート」を取得できます。

執筆:マダム・カトウ

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