コロナで延期の《マティス生誕150年展》、パリのポンピドゥーセンターで10月21日から開催

2020.10.20
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マティス展パリポンピドゥセンターにて2020年10月21日より開催

10月20日(火)、今年5月にパリのポンピドゥーセンター(Centre Pompidou)にて予定されていた《マティス生誕150年展》が、コロナ禍のため5ヶ月遅れで明日21日より開催します。

 

《マティス、私小説のように》、画家人生50年の集大成

目の覚めるようなカラフルな色使い、窓から見える風景、「マティス、私小説のように」(仮題)(”Matisse, comme un romain”)と題されたこの展覧会は、コロナ禍で忘れそうになっていた《芸術の秋》の到来を思い出させてくれます。

フランスに2つのマティス美術館

アンリ・マティス(Henri Matisse)は、1869年に北フランスのル・カトー=カンブレジ(Le Cateau-Cambrésis)で生まれ、1954年に南仏ニース(Nice)で亡くなっていますが、実はこの2つの街にそれぞれ《マティス美術館》があります。

今回マティスの約50年に渡る画家人生の作品、約230点が展示されますが、その多くがこの2つの美術館から貸し出されています。

さらに、グルノーブル市立美術館(le musée de Grenoble)からは、今まで一度も貸し出されたことのない作品「茄子のある室内」(仮題)(”L’Intérieur aux aubergines” )が出展されます。

 

マティス、時代ごとの変貌がわかる作品を一堂に

まずは、マティスの画家デビュー初期の頃、フランスのアカデミズム絵画の巨匠ウイリアム・ブグロー(William Bouguereau)や 象徴主義の画家ギュスターヴ ・モロー( Gustave Moreau)のアトリエ時代の作品、そしてピカソと共にアヴァン・ギャルドの巨匠として認められた1906〜08年、不本意ながら「フォーヴィズム(Fauvisme : 野獣派)の旗手」と呼ばれた時代へと続きます。

その後、写実的な古典に回帰し、光と影を巧みに捉えた1918〜19年、晩年、線や色を完璧に「解放」した作品群、ガッシュ画法と呼ばれる不透明水彩で塗ったカットアウト(切り抜き)によるデコパージュ作品までが、今回一堂に集められています。

生涯にわたり《線と色の結合》を追求

今回の展示の運営委員、 オレリー・ヴェルディエ(Aurélie Verdier)氏によると、マティスは「絵を描く方法」にこだわり、彼にとっては「絵画そのものが何を語り、絵画によって何ができるか」が最も重要でした。

そのため、「モチーフ、題材が何かは本当はどうでもよかった」のです。

また、マティスはデッサンと色の「結合」を追求していました。デッサンによる線と色の対立をどうやったら解決できるか?そうして人生の最後に、この2つを融合する方法として、色を塗った紙をハサミで切り抜き、それを貼り付けるという手法にたどり着いたわけです。

 

ポンピドゥーセンターの9月の入場者数「平時の3分の1」、マティス展に期待

コロナ禍でパリの美術館の入場者数は激減し、ポンピドゥーセンターも例に漏れず、2020年の最終赤字は2000万ユーロ(約24億9,300万円/1ユーロ=124.6円)にものぼると予想されています。

海外からの観光客不在の中、プログラムの縮小を選ぶより今回のように大胆な展示の開催を選んだ理由を、ヴェルディエ氏は「展示を小規模にすると入場者はさらに減り、入場収入やメセナ(企業からの資金提供)がどんどん減少し、展示をさらに小規模にせざるを得なくなる、という悪のスパイラルに陥るのを避けるため」と語っています。

ポンピドゥーセンター開催《マティス展》は10月21日〜2021年2月22日まで

«Matisse comme un roman», Centre Pompidou (Paris)

11 時〜20時、火曜閉館
入場料:大人14 ユーロ(約1,750円)毎月第一日曜は無料
完全予約制:予約、詳細はこちら

2つのマティス美術館:

北フランス、ル・カトー=カンブレジ(Le Cateau-Cambrésis)のMusée Matisseのサイト
南仏、ニースのMusée Matisse (Nice)のサイト

執筆:マダム・カトウ

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