シラク大統領をしのび国葬 全仏で1分間の黙とう

2019.09.30

30日(月)、先週の木曜日に86歳で亡くなったジャック・シラク(Jacques Chirac)元フランス大統領の国葬が行われ、15時ちょうどにフランス全土で1分間の黙とうが行われ、故・シラク元大統領を偲びました。

 

30カ国の首脳が参列

ナポレオンが埋葬されている廃兵院、アンヴァリッド(L’hôtel des Invalides)内の、サン=ルイ=デ=ザンヴァリッド大聖堂(Cathédrale Saint-Louis-des-Invalides)で近親者による葬儀を終えた後、棺は中庭に運ばれ、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領による追悼式典が行われました。

その後、パリ6区にある、ノートルダム大聖堂(Cathédrale Notre-Dame de Paris)に次いでパリで2番目の大きさを誇るサン=スュルピス(サン=シュルピス)教会(Église Saint-Sulpice)に場所を移して行われた葬儀には、ロシアのプーチン(Putin)大統領をはじめ、世界およそ30ヶ国の首脳らが参列しました。

7,000人が追悼に訪れる

シラク元大統領が安置されていたアンヴァリッドには、29日の日曜日からおよそ7,000人が訪れ、シラク元大統領を偲びました。

ロシアに精通していたシラク元大統領

包括的核実験禁止条約直前に、南太平洋のムルロア環礁で数回にわたって強行した核実験で、世界中から非難を浴びたシラク元大統領ですが、2003年にアメリカが主導しイギリスやオーストリア、ポーランドなどが有志連合として加わったイラク戦争には、プーチン大統領と共に反対するなど、シラク大統領はプーチン大統領と親交が深かったことが知られています。

プーチン大統領は、「フランス国民から尊敬され、将来を見据え自国の利益を庇護する首脳として、国際的な権威を持っていた」とシラク大統領について語りました。

第五共和制で8度目の国喪の日

フランス政府は、今日30日を国民が喪に服す「国喪の日」と定め、小・中・高校などを含む国内すべての公共施設でフランス国旗の半旗が掲げられ、15時には一斉に1分間の黙とうが行われました。シラク元大統領の死去による国喪の日は、第五共和制が始まって以来8度目の国喪の日となります。

一方で、10代の若者にとってはシラク元大統領は遠い存在であることから、国喪の日にすることへの疑問の声なども聴かれました。

執筆:Daisuke

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