パリで世界規模の農業見本市が今年も開幕

2019.02.22

牛

2月23日(土)から3月3日(日)まで、国際農業見本市(Salon International de l’Agriculture)が、パリのポルト・ド・ヴィルサイユ(Paris expo Porte de Versailles)で開催されます。

 

今年で56回目、世界最大規模の農業見本市

農業大国フランスが誇るこの見本市は、今年で56回を迎えます。今回のテーマは”Des femmes, des hommes, des talents”(女性、男性、才能)。

開催期間中は特産品の紹介やアトリエが開かれ、食品の試食も行われます。目玉のイベントは、毎年恒例の家畜や食品・ワインなどのコンテストです。

出展は世界中から

この見本市には、約1000の出展者(exposants)に加え、約1400名の飼育関係者(éleveurs)と2845頭の動物が世界22か国から集まります。

特にフランスの地方や海外県からの参加も多く、各地方の伝統的な食材や食品、名産品などが紹介されます。

一般入場も可能

入場チケットを14ユーロ(約1700円、6歳~学生は半額、6歳以下は無料)で購入すれば、業界の関係者ではない一般市民も入場できます。

フランス全土の食材を試食したり、動物の飼育の様子を見学することなどができ、家族で楽しめる人気イベントです。

 

農業に関するイメージ調査

見本市の開幕に合わせて行われた調査では、回答者の93%が「農業は有益(utile)」だと考えていることが分かりました。

この調査はコンサルティング事業のOdoxa-Dentsu Consulting社によって、2019年2月20日と21日に18歳以上のフランス人1004名を対象に行われたものです。

農家は熱心で身近な存在

調査によると、フランスの農業に対するイメージは「熱心である(courageux)」「情熱がある(passionné)」「感じが良い(sympathique)」のように肯定的です。

また、農業はフランス人にとって身近な産業でもあるようです。アンケートでは10人中7人が「農家は身近な存在だ」と回答し、「農家は古臭い」と回答したのは10人中3人にとどまりました。

EUの農業政策に対しては批判的

同じアンケートにおけるEUの農業政策に関する質問では、フランス人の否定的な態度が明らかになりました。

71%の回答者が、フランスの農業や農家にとってEUの政策は消極的な役割を果たしていると考えているのです。この見方は特に地方で強い傾向にあります。

また、調査参加者の4分の3が、EUの政策はフランスの農業の重荷になっていると回答しています。国内では農業への評価が肯定的なだけに、国外との関係においては慎重な姿勢が表れています。

見本市をきっかけに、フランスや日本の農業を見直してみましょう。

執筆あお

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