アメリカのラスベガス(Las Vegas)で開催された国際電子機器見本市、CES(Consumer Electronics Show)2019で、フランスの中小企業Pixminds(ピクスマインズ)が5つの部門で合計6つ受賞し、全体では1位のサムスン電子(Samsung Electronics Co., Ltd./韓国)、2位のMSI(Micro-Star International/台湾)に次いで、3位と大健闘した、とフランスメディアが相次いで報じました。
CES2019
CESは、毎年1月に全米民生技術協会(Consumer Technology Association/CTA)によってラスベガスで開催されている、業界向けの大規模な電気機器の国際見本市で、毎年17万人から18万人が会期中に訪れます。1967年にニューヨークで第一回目が開催された歴史ある見本市です。
今年は、1月7日(月)から11日(金)まで、ラスベガス・コンベンションセンター(Las Vegas Convention Center)で開催され、150の国や地域から4,500の企業が参加、70万点の製品が紹介され、会期中にはおよそ18万人が訪れました。参加した4,500社の内、フランスからはおよそ400社が参加しました。
イノヴェーション・アワード
CESでは毎年、消費者に対して最も優れたデザインやエンジニアリングと評価された製品に、イノヴェーション・アワード(The CES Innovation Awards)が送られています。
イノヴェーション・アワードの部門
イノヴェーション・アワードには、3Dプリントやその周辺機器関連製品に送られる「3Dプリント(3D Printing)部門」、コンピュータ周辺機器などに送られる「コンピューター・アクセサリー(Computer Accessories)部門」、電子ゲームや関連製品に送られる「ゲーミング(Gaming)部門」など、合計28の部門があります。
Pixmindsが受賞
今年はフランスのオーヴェルニュ=ローヌ=アルプ(Auvergne-Rhône-Alpes)地域圏にあるサヴォア(Savoie)県のスタートアップ企業「Pixminds」が、6つのイノヴェーション・アワードを受賞しました。スタートアップ企業とは、創業から2、3年程度で、新しいビジネスモデルを開発し市場を開拓していく段階にある比較的若い企業のことを指します。
受賞した数は、パナソニックやソニーなどの大企業を抑えて3位と、フランスの一中小企業の躍進に注目が集まっています。
Pixminds社は、2012年創業の従業員およそ50名程度の中小企業で、ゲーミングPC(ゲーム用のコンピューター)やその周辺機器、アーケードゲーム、そしてゲーム用に開発されたマウスなどを主に手掛けているグループ企業で、CESへの参加は今年で4回目です。
昨年も5つのイノヴェーション・アワードを受賞していて、独創的なアイデアが評価されています。
画期的なマウスが大反響
受賞した6つの製品の中で、ゲーミングPC用に作られたマウス、lexip pu94の操作性が3Dゲームに最適だと話題になっています。
このマウスには、側面にジョイスティック(スティック状のコントローラー)が付いていて、更に、指だけでなくマウスそのものを傾けることで、より直観的で正確な操作が可能になります。
ゲームを行う上での操作性がアップしただけでなく、3Dデザインを行う人の間でも使いやすいと評判で、未来のマウスだとの声も上がっています。
執筆:Daisuke