2026年4月17日(金)、5月1日の祝日「労働者の日(メーデー)」、フランスでは一部の必要不可欠な職業を除き、従業員に「労働させてはいけない日」でもあります。メーデーを前に、今年もパン屋のオーナーらがこの日に通常営業する権利を主張していると、地元メディアは報道しています。
メーデーのパン屋、従業員も働きたいのになぜダメなの?
取材に応じたブルターニュ地方(Bretagne)の小さな町にあるパン屋のオーナー、ジュリアン(Julien)さんは今年もメーデーに店を開けます。
その理由は、単純に「お客さんがいるから」です。
祝日には家族で集まって食事をすることが多く、毎日焼き立てのパンを食べる習慣があるフランスでは、食事にパンは欠かせないのです。食後のデザート用にタルトやケーキも売れることから、店を開ける価値は十分にあります。
5月1日、法律上働けるのはオーナーとその家族だけ
このパン屋では、通常通りに営業するなら3人の従業員が必要ですが、法律上この日働くことができるのはオーナーのジュリアンさんだけです。家族に手伝わせることはできますが、従業員はその意思にかかわらず就労させることは法律で禁じられています。
5月1日の労働が許可されている職業の場合、その日の給与は通常の倍支払わなくてはなりません。そのため、従業員の中には「ぜひ働きたい」と希望する人も多くいます。
ジュリアンさんの店のパティシエや店員の中にも希望者がいます。その一人、アリシア(Alicia)さんは「パン屋は毎日営業してこそ成り立つ仕事なのに、なぜ5月1日だけが特別なのかわからない」と取材に答えています。
お客さんの反応は?店は罰金リスク
「強制じゃなければ、いいのではないかと思う」というお客さんもいれば、「この日に働かなくていいのは特権みたいなもの」と反対する人もいます。
従業員の意思にかかわらず、店に査察がはいればオーナーは従業員一人あたり750ユーロ(約139,500円/1ユーロ=約186円)の罰金を払わなければなりません。
メーデーの象徴「スズラン」の販売に法規制
フランス語で”Fête du Travail”(労働の祭)とよばれるメーデーに、フランスではスズランを贈る習慣があります。スズランは春の到来や幸運の象徴とされています。
この国ではなにかにつけて事細かに法律で決まっていますが、5月1日のスズランの販売についても法律があり、花屋は特別に店を開けることができます。
ただし、従業員を働かせる場合は、本人が希望することを条件に、この日の日給は平時の2倍、もしくは別の日に代休を与えなくてはなりません。
スズランの個人販売
一方、この日、個人として道端でスズランを売ることは許可されています。ただし、「5月1日限定で販売、一枝ずつのみ、鉢植えにしておらず、根がないこと、包装しないこと、屋台やテーブルなどを設けないこと、花屋の前で売らないこと」が条件です。この条件を満たさないと「闇販売」として罰金の対象になります。
そのため、メーデーには、道端に立って手に持ったスズランを売っている人を見かけるのです。
出典:FranceInfo
執筆:マダム・カトウ












