2026年4月14日(火)、今月に入り、フランス各地のスーパーの生鮮食料品売り場では、フランス産イチゴが大量に並べられ、大々的にキャンペーンされています。例年、スペイン産やモロッコ産に比べかなり割高なフランス産は高くて手が出ないという人が多い中、今年は手ごろな価格で国産が飛ぶように売れています。
フランス産イチゴ「ガリゲット」が「歴史的な豊作」
フランスイチゴ・フランボワーズ連盟(AOP Fraises et framboises de France)の発表によると、3月末の時点で1,000トンの収穫量を見込んでいましたが、実際は1,300トンと生産過剰の一歩手前でした。
地元メディアの取材に応じた同連盟のヴァネスパン(Emeline Vanespen)部長は、「3月末の寒さで身がしまり、イースター(4月5日)前後に突然気温が上昇したことで、短期間に熟しています。そのため急に出荷ボリュームが増えたので価格が下がった」と説明しています。
品種開発から50年
海外ではあまり知られていませんが、フランスで美味しいイチゴの代表格はなんといってもガリゲット(gariguette)と呼ばれるフランスで生まれた品種です。1976年に開発されたこの品種、今年でちょうど50年を迎えます。
主要産地は南西フランス、南東フランス、およびブルターニュ地方(Bretagne)です。
特徴は丸みが少ない細長の形で、色は朱色に近い赤、甘味と酸味のバランスが良く、香りが高いことです。
今年は例年の半額近く
丸みを帯びて大きい他の品種よりも小ぶりながら、味の良さでフランスでは人気のガリゲットですが、価格はフランス産の他の品種のものより25%前後高く、これまでスペイン産の2倍近くと決して安くありません。
例年250グラムで5~7ユーロ(約930円~1,300円/1ユーロ=約186円)もするこのイチゴ、今年はパリでも安い店なら3.99ユーロ(約740円)で販売されています。
メディアの調べによると、郊外型大型スーパーチェーン「インターマルシェ」(Intermarché)では、500グラムのガリゲットが2,49ユーロ(約460円)と他の品種より1ユーロも安く売られています。この価格は例年なら250グラムの価格です。
好調な売れ行き、消費者も生産者もハッピー
突然の安価に消費者は好反応をしめし、価格に呼応する形で売り上げが伸びています。
フランスイチゴ・フランボワーズ連盟の部長は、「供給が過剰にな理、値崩れしただけで販売増が伴わないと、生産者は損するだけでおわりますが、今のところ消費者の反応がよく、価格が下がった分だけ売り上げも増えています」と述べています。
連盟はこれを機会に「おいしいフランス産イチゴ」をより多くの人に味わってもらい、例年価格と量で優勢なスペイン産からフランス産へのシフトを狙っています。
フランス産シェア上昇傾向
確かにここ数年、フランス産イチゴのシェアは10%ほど伸びているのに対し、スペイン産は30%減っています。店に出回る期間が限られる季節性の高いイチゴ、「どうせ食べるならちょっと高くてもおいしいものを」という消費者は増えているようです。
スペインもこれまでの安くて大味のイチゴから、国内市場向けに味や風味など品質の高い品種へシフトする動きもあるようです。
フランスのイチゴ業界は、今年の豊作を機会に広告宣伝にもさらに力をいれ、フランス産のシェアを増やす好循環を生み出すことを狙っています。
ガリゲットのシーズンは4月~6月ごろまで、ぜひおためしを。
出典:Le Figaro、 TF1
執筆:マダム・カトウ












