【er動詞の例外?①】acheter, appeler…特殊な変化をする理由

2019.03.06
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フランス語動詞の9割近くを占めるといわれる、おなじみ「-er動詞」。活用語尾を覚えてしまえば全てに適用できる、ありがたい規則動詞です。ただ、中には例外とされる動詞たちもいます。

acheter, appeler
préférer, repérer
commencer, manger

などがそうですが、これらは本当に「例外」として片付けてしまえるものなのでしょうか?

この問いに答えるためのヒントは、実はアルファべ「e」に隠れています。

今回から「er動詞の例外?」シリーズとして、例外とされてしまう動詞の発音に着目しながら、奇妙な母音字「e」の性質を紐解いていきましょう。

 

裏に隠された法則とは!?

シリーズ第一回はまず① acheter, appeler…についてお話しします。これらの動詞はご存知の通り、一人称単数では j’achète , j’appelle と活用します(エリズィオンにも注目です)。

原形と異なるのはそれぞれ「アクサングラーヴがつくこと」「ひとつだった子音字がふたつ重なること」。この二種類の変化は、違うように見えて実は同じ目的のために起こっています。

子音を続かせないため

【発音規則のおさらい3】で少し話しましたが、フランス語で好まれるのは「CV構造」、つまり子音(Consonne)と母音(Voyelle)がひとつずつ交代で現れるパターンでした。

ここで例の動詞を見てみると、原形はそれぞれ [aʃte], [aple] と発音され(発音記号を使っていますが、つづりと発音は明確に分けなければいけないのでしたね)、「VCCV」というパターンであることがわかります。CV構造ではありませんが、これはフランス語では許容範囲です。

ですが、ここで er動詞の規則活用を適用するとどうでしょう。「原形から -er を取って -e とし、語末の [e] が発音されなくなる」のがルールなので、*achete [aʃt], *appele [apl] と変化し「VCC」になってしまうのです。こうなると許容範囲ギリギリのところで、きわめて座りの悪い発音です。

「VCCV」ならよかったのに、最後の母音が抜けて「VCC」になっただけで不自然になる。少し専門的に言うとフランス語では「音節末の二重子音」はあまり好まれないのです。

そこで chetechète に、pelepelle にします。すると読まなかった e を [ɛ] (広い「エ」) と発音することができます。

これで j’achète [ʒaʃɛt] , j’appelle [ʒapɛl] と、晴れて「CVCVC」になりお決まりのCV構造を守れるのです。

「例外」ではない

特定の人称でアクサン記号や子音字をくわえる変化は確かに普通は起こりませんが、例外と言ってしまうと「そのまま覚えるしかない」感じを受けてしまいます。

でも実はそうではなく、読まなかった e を読ませるという共通の目的があり、それが音節構造を守るための自然な変化であるという意味ではむしろ規則的なのです。

 

仕組みを知ろう

少し難しかったかもしれませんが、例外としてはじくのではなくこのように裏にある仕組みを知ることで、納得しながら活用を覚えていくことができます。

次回は préférer, repérer 編です。お楽しみに。

執筆 アンサンブル講師Hibiki

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