好き?嫌い?どっちでもいい?フランス語ではっきり伝える

2017.10.10

「好き」「嫌い」のフランス語

小さい頃に花びらをちぎりながら「好き、嫌い、好き、嫌い」と花占いをしたことはありませんか? フランスではマーガレットを使って恋の行方を占います(Effeuiller la marguerite)。花を手にとり「Il (elle) m’aime…(あの人は私のことを好き?)」と言ったあと、一枚ずつ花びらをちぎりながら、次の言葉を口にしていきます。

un peu – beaucoup – passionnément – à la folie – pas du tout

「ちょっと好き、すごく好き、情熱的に好き、狂わんばかりに好き、まったく好きじゃない」。「好き」か「嫌い」の2択ではなく、80パーセントの確率で「好き」という結果がでるところが、いかにもフランスらしい占いです。

好きや嫌いといった感情は会話のきっかけにもなります。好きな音楽や食べ物の話などで会話がはずんだり、共感することで親しくなれたり。今回は、フランス語で好き嫌いを表現する方法をいくつかご紹介していきます。

 

好き・嫌い

好き嫌いを表すフランス語の表現を並べます。

J’adore…(~が大好き)
J’aime beaucoup…(~がすごく好き)
J’aime bien…(~がとても好き)
J’aime…(~が好き)
※ aimerを人に対して使う時は、「beaucoup」や「bien」が付くとlikeの意味合いが強くなります。
「愛している」という意味で使う時はシンプルにJe t’aimeと言いましょう。

Je n’aime pas…(~が好きではない)
Je n’aime pas trop…(~はあまり好きではない)
Je n’aime pas beaucoup…(~はあまり好きではない)
Je n’aime pas du tout…(~はまったく好きではない)
Je déteste…(~は大嫌い)
Je hais…(~を憎む)

名詞を続ける

「aimer」は「~が好き」という意味の他動詞ですので、後ろに目的語を続ける必要があります。普通名詞のときには定冠詞(le, la, les)や所有形容詞(mon, ma, mesなど)をつけるのを忘れないようにしましょう。固有名詞ならそのままです。

また、目の前にあるものや、すでに話題にのぼっていることについて述べるときは「ça」を置くこともできます。

J’aime bien Sophie Marceau. (私はソフィー・マルソーがとても好きです)
Vous aimez le café ? (コーヒーはお好きですか?)
Mon frère n’aime pas du tout son travail. (兄は自分の仕事がまったく好きではない)
J’adore ça. (私はこれが大好きです)

動詞を続ける

動詞の原形を続ければ「~するのが好き」と表せます。

J’aime beaucoup faire du sport. (私はスポーツをするのが好きです)
Tu aimes nager ? (泳ぐのは好き?)

「好き」「嫌い」のフランス語

 

~の方が好き

友人宅に食事に招かれたときなど、食後に勧められるのはコーヒーか食後酒。もしくは「tisane」や「infusion」(ハーブティ)で、紅茶が出てくることは滅多にありません。

「コーヒー、それともハーブティ?どちらが好き?」と尋ねたいときは、「préférer」(~の方が好き)という単語を使いましょう。

Tu préfères le café ou la tisane ?」。もう少し丁寧な言い方は「Lequel préférez-vous, le café ou la tisane ?」。

答えるときには、もしもコーヒーの方が好きなら「Je préfère le café.」。ハーブティよりも好きだと付け加えたいのなら「Je préfère le café à la tisane.」。

他の言葉でも言い表せます。

J’aime plutôt le café (que la tisane).
J’aime mieux le café (que la tisane).

このように「~よりも」と言いたいときには、「préférer」には「à」を、「plutôt」と「mieux」には「que」を続けます。

「好き」「嫌い」のフランス語

 

どちらでもいい

Tu préfères le café ou la tisane ?」(コーヒーとハーブティ、どちらが好き?)
Tu veux lequel ?」(どちらがいい?)

J’aime tous les deux.」(両方とも好きだよ)

好きな飲み物をお願いしてもいいですが、なるべく迷惑にならないように…などと思う気持ちから「どちらでもいいよ」と答えたい場合もあるでしょう。そんなときに便利な表現が「Comme tu veux.」または「Comme vous voulez.」(あなたのお好きなように)。

N’importe.」や「Ça m’est égal.」も似たような意味を持つ表現ですが、言い方によっては「どうでもいい、どっちでも一緒」など、投げやりな印象を与えてしまう場合もありますので気をつけましょう。

 

好き嫌いをはっきり伝える

嫌いなものを出されても、日本語では「苦手なのですみません」などやわらかい表現を好むものです。フランスでも遠回しに好きではないと述べる人もいますが、「これは嫌い」と断言する人もたくさん。和食をふるまったのに、はっきりそう言われたときは、分かっていても少々ショックでした…。

日本語の感覚であいまいな答えばかりしていると、誤解されたり、「結局どっちなの?」と詰め寄られたりすることもあります。「はっきり言わなくても分かるでしょ?」という感覚は、フランス語を話すときには忘れたほうがよさそうです。

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執筆 SAWA

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