【発音規則のおさらい3】母音を消す理由は?エリズィオン

2019.02.23

発音規則のおさらい・エリズィオン

「発音規則」シリーズ、最後はエリズィオンです。リエゾンもそうでしたがこのエリズィオンも、いかにもフランス語らしい規則と言えるかもしれません。

 

アポストロフになる

ご存知の通り me , te , se , le , que などの e で終わる短い単語や、限定的に la , si などの単語で、母音が落ちてアポストロフに替わる (m’, t’, s’, l’, qu’) ことをエリズィオンと言います。他の二つに比べるとちょっと癖がありますね。

フランス語で定冠詞つきで書けば l’élision。まさにここでエリズィオンが起き、lal’ となっています。

 

エリズィオンが起きる理由は?

これもなんでそうなるのか、ちょっと考えただけではわかりません。けれど実は意外とシンプルで、発想はリエゾンと同じなのです。つまり「母音衝突を避ける」のが目的として常にあるのですね。

ただリエゾンが「二つの母音の間に子音をはさむ」のに対し、エリズィオンは「二つの母音のどちらかを消す」のが異なるところです。

では「母音衝突」を嫌う理由は??

そもそも、なんでそんなに母音衝突を嫌うのでしょうか?

それはフランス語特有の「発音しやすさの基準」にあります。

フランス語において発音しやすいのは、子音と母音が一個ずつ交代で現れるときだといいます(なんだか少し日本語にも似ていませんか?)。これは「CV構造」といいます。

すこし難しい説明になりますが、子音(consonne)を「C」、母音 (voyelle)を「V」とすると、「CVCVCV…」と続くことです。

だから「VV」になったらCを挟んで「VCV」にしたり(リエゾン)、「CVVC」のVを一つとって「CVC」にしたり(エリズィオン)するのです。

 

最後に問題です

ところで、エリズィオンでいちばん省かれやすい母音字はなんでしょうか?

もちろん e ですね。

このアルファべはなかなかの問題児で、ここでは扱いきれないので別の機会に詳しくお話しします。

執筆 アンサンブル講師Hibiki

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