あなたはファッション? ~Vous êtes fashion ? フランス語でも使われる英語

2019.06.27
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サングラスをかけた猫

パリが「ファッションの都」と称されることもあり、フランスといえばファッションをイメージする方も多いことでしょう。情報技術の発達により、今や瞬時に広まるファッションの世界。今回は、そのスピードに合わせるかのように、モードの波に乗ってフランス語に流入した英語を取り上げます。

 

身近になった異言語コンタクト

インターネット、SNSなどが普及した現在、世界中の人が様々なメディアにアクセスできるようになりました。そのため、自国語に訳されていない媒体を目にする機会が増えて、外国語の単語や表現が入ってくることも珍しくなくなりました。特にファッションの分野は顕著で、皆さんも雑誌やテレビなど従来のメディアだけでなく、SNSなどでトレンドをチェックしていらっしゃるのではないでしょうか。

フランスも例にもれず、インターネットやSNSを情報源として利用している人が多いようです。そして、流行を取り入れると同時に言葉も取り入れています。

 

実はフランス語でも使われる英語ファッション用語

次のファッション用語はすでにフランス語として定着しています。

– la fashion (ファッション)
– la Fashion Week (ファッションウィーク)
– le catwalk (キャットウォーク)
– le look (ルック)

「ファッション・ウィーク」といえば、ニューヨークから始まり、ロンドン、ミラノ、パリと各ブランドが発表を行う期間のこと。「キャットウォーク」や「ルック」など、日本語にもなっている単語がフランス語でも使われています。

アイテム

– le tee-shirt / T-shirt (Tシャツ)
– le sweat (スウェット)
– le top (トップス)
– le crop top (クロップトップ)
– le jean destroy (ダメージジーンズ)
– le slim (スリムパンツ)
– le legging (レギンス)

「Tシャツ」や「スウェット」といった定番アイテムもフランス語として定着しています。ファッションに敏感な人は、新しいものをどんどんと取り入れていきますが、同時に言葉も取り入れているようです。ここ数シーズン人気の短め丈のトップス「クロップトップ」は、ハイウエストボトムやブレザーと合わせてエレガントに着るのがフランス流。

スタイル

– le sportswear (スポーツウェア)
– oversize (オーバーサイズ)
– casual (カジュアル)
– glamour (グラマー)
– on fleek (完璧、決まっている)

「スポーツウェア」や「オーバーサイズ」といった単語もスタイルと共にフランスに入っています。カジュアルなスタイルも、フランス女性はフェミニンさを感じさせるアイテムを取り入れ女性らしさを残すのが上手です。

その他

– fashionista (ファッショニスタ)
– un must have (マストハブ)
– le dressing (ドレッシング)
– le shopping (ショッピング)
– shopper (ショッピングする)

「ファッショニスタ」というと流行に敏感な人。「マストハブ」は日本語では「マストアイテム」と表現されることが多いようですが、シーズンによって手に入れておきたいもの、必需品を紹介するときによく使われます。

ファッション小物

 

フランス語への適応

英語がフランス語に取り入れられる際のポイントをいくつかみてみましょう。

品詞

名詞の性の区別のない言語の名詞は、フランス語に借用される際に男女どちらかの性が割り当てられますが、その決定にはいくつかの基準があるようです。単語の意味として男女がある場合はそれに合わせます。さらに、音声、音韻的な特徴からも決定されるようで、フランス語に似ている音の単語がある場合や、似たような語末の場合はその類似性から、フランス語と同じ性になることが多いようです。一般的には男性名詞になることが多いようです。

また、”oversize” や “fashion” などは名詞としてではなく形容詞的に使われており、原語である英語の品詞を引き継いでいないこともあるようです。動詞の場合は、”shopper”のように-erをつけた第1群規規則動詞として活用されます。

発音

つづりは原語である英語のままですが、英語のように発音する人と、フランス語的に発音する人の両方見受けられます。ですので、日本人の私達もどちらで発音してもOKです。

1つ注意しなくてはいけないのが、エリジオン(élision)などの発音規則。例えば、”eyeliner” は英語風でもフランス語風でも母音から始まるので、前につく冠詞とエリジオンが起こり、定冠詞 ”le” + ”eyeliner” は ”l’eyeliner” になります。しかし、”highlight” は英語風に発音すると ”h” の音から始まるのでエリジオンしません。その場合、定冠詞 ”le” + “highlight” は ”le highlight” です。

ニュアンス

借用される英単語は、必ずしもフランス語で対応する単語が存在しないわけではありません。たとえば、”fashion”、”dressing”、”top” などそれぞれフランス語の ”mode”、”garde-robe”、”haut” に相当します。では、どうして英語が使われるのでしょうか?

それはずばり新しさ。常に何か新しいものを追い求めるファッションの世界では新鮮なスタイルやアイテムがどんどん生まれています。新しく英語を取り入れることでその新しさを表現できているといっていいでしょう。また、新しい言葉を用いることで、新しいコンセプトを表現できます。たとえば日本語でも「穴の空いたジーンズ」と「ダメージジーンズ」は違うように聞こえますよね。このように外国語を取り入れることによって、自国語の語彙や表現を豊かにしているんです。

少し余談になりますが、実は英語 ”fashion” はフランス語 “façon” から、英語 “casual” はフランス語 “casuel” から何百年も前に借用された単語なんです。もとはフランス語だった言葉が逆輸入されて違う意味を持つようになるなんて、面白いですよね。

 

まとめ

情報伝達技術の普及によって誰もが簡単に様々な情報にアクセスできるようになり、異言語へのコンタクトが増加、どんどんと新しい外国語が流入しています。その流れは日本語もフランス語も同じ。日本語になった外国の言葉がそのままフランス語でも使えると思うと嬉しいですよね。皆さんも使ってみてください。

執筆:Anne

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