フランスで出会ったシニア世代の多くは、年齢を重ねても元気に老後を楽しんでいるという印象があります。フランスではリタイヤ後に仕事ときっぱり距離を置き、プライベートの時間を充実させる生き方が一般的です。豊かな時間を過ごすために、彼らが意識している生活習慣は一体どのようなものなのでしょうか?今回は、フランスのシニア世代が老後を楽しめる理由や、その秘訣を生活習慣の視点から紹介します。
老後を楽しむために食に気を使うフランスのシニア世代
フランスでよく耳にするのが、
「老後生活?やりたいことをやっているから、退屈なんて感じない!」
という言葉です。
日々を充実させるために、体のメンテナンスは重要なポイント。フランスのシニア世代の中には「好きなものを好きなだけ食べる」という考えがありますが、健康のために食生活に気を配っている人もいます。
オーガニック食品への関心は高く、多く食べるよりも質の良いものを口にすることが大切になってきました。例えば、自家菜園で野菜を育てる、知人から自家栽培の野菜を分けてもらう、マルシェで新鮮な食材を調達するなど、さまざまです。
また、塩分、糖分、脂肪分などを摂りすぎない食事を意識している人が多く、外食先でも自分の要望をサービス係に伝えている姿を目にすることがあります。完璧なバランスの取れた食事というより、無理をしない食生活を心掛けているようです。
私の周りでは飲み物に気を使っている人もいます。食後や寝る前はハーブティーが中心で、リラックス、消化促進、眠りをサポートすると言われているものなどを選んでいるのをよく見かけます。
良好な交友関係が老後の充実につながる
フランスのシニア世代は、定期的に人と会話できる環境づくりを大切にしています。友人の数が多いことが重要なのではなく、信頼して話ができる存在がいるということが大事です。家族だったり、友人だったり、ご近所さんだったり、関係性はさまざまです。ボランティア活動や犬のお散歩などで出会う人たちとの交流なども楽しい時間の「1つ」といえるでしょう。
また、シニアになっても積極的に異性のパートナーを求める人も少なくありません。一緒にレストラン、お散歩、旅行など、楽しい時間を共有する相手がいるのは大切なこと。
以前、レストランに行ったとき、初デートらしきシニアのカップルの隣に座ったことがあります。会話を全部聞いていたわけではありませんが「食後のお昼寝とかされます?」なんてフレーズも耳に入り、おもしろいなぁと感じました。
老後を自分らしく生きるためにしていること
周りのシニア世代のフランス人を見ていると、彼らは自分の気持ちに正直に生きるために、周りに合わせすぎず、気が進まないことは無理にしません。
時には、わがままな行動と他人の目から映る場合もありますが、自分軸を大切にすることのほうが彼らにとっては最優先。だからこそ、周りの人の決断や選択にも、それを受け入れる寛容さがあります。
また、自分の興味があることに熱心に取り組みます。インドア派の人は、家で絵を描く、パズル、楽器演奏などを楽しみ、アウトドア派は、サイクリング、山登り、海外旅行など人それぞれです。
年齢を重ねて、自分ができること、できないこと、したいこと、したくないことが少しずつわかってくると、我慢や無理をしない自分らしい生き方を大切にしようと思うのかもしれませんね。
自分が好きなアイテムを積極的に取り入れる
以前、日本へ帰国して電車に乗ったときなどに、シニアの方の服装が茶色や草色が多いことに驚きました。フランスのシニア世代は(特に女性) 明るい色の服を着ている人が多いので、それに目が慣れてしまったせいかもしれません。
冬の時期は赤などの暖色系、春先はピンクやラベンダーなどの色を洋服や小物に使うのがとても上手なフランス人女性。洋服は、一日中身に纏っているものなので、素材選びもラメやオーガンジーなども積極的に取り入れているようです。
プライベートでは、香りのよいキャンドルを愛用している人が多いのも、素敵な生活習慣だと感じました。キャンドルは香りにとどまらず、デザインに凝ってみるのも楽しいです。アンティークのティーカップのキャンドルや、パフェを形どったものなど遊び心あるものがよく売られています。
まとめ
フランスのシニア世代を見ていると、個性にあった暮らし方や生活習慣を意識することで元気に暮らしているように感じます。シンプル派もいれば活動的な行動派もおり、どちらもとても楽しそうです。フランスのシニア世代の生き方から、老後を楽しむ秘訣は「自分の心に正直に暮らすこと」だと感じます。この記事が、自分はどのように老後を過ごしたいかを考えるきっかけになれば幸いです。
YUKO












