6月に入ると、ぐっと夏らしくなるフランスです。お天気も安定するこの季節は、野外でのピクニックやバーベキューなどアウトドアな活動がピッタリ!フランスは乾燥しているので、気温が上がると喉の渇きも強く感じます。そんなとき、フランス人が好む飲み物はビールです!キリっと冷やしたロゼワインもいいですが、ビールは多くのフランス人に愛されています。今回は、フランスのビールの楽しみ方について紹介します。
ランチタイムにビールを飲んでも問題なし?
フランスはワインの国ですが、ビールも大人気です。この時期カフェテのテラスには多くの人が賑わい、ランチライムにビールを飲んでいる姿を多く見かけます。食事の前にまずビールを1杯飲むというスタイルです。
ワインの場合は数人集まったテーブルで1本のボトルを分けて飲むスタイルが多く、さらに料理との組み合わせを考えて選ぶ必要があります。でも、ビールは各自好きな銘柄を頼めばいいので、気軽に注文できます。
会社によって異なりますが、ランチタイムを2時間設けているオフィスも結構あるので、ビール1杯くらい飲んでも午後の仕事に響かない?という認識なのかもしれません。
今はそんな風景も見慣れてしまいましたが、初めて見たときは「仕事中でもビールを飲んで大丈夫」という風潮に驚いた記憶があります。そして、アルコールで顔を真っ赤にしている人をあまり見かけないので、見ているこちらも”大人の炭酸飲料”のような感覚になってきます。
クラフトビールを飲むならブラッスリーへ!
ここ数年、クラフトビールが多く販売されるようになったフランス。フランス語でビエール アーティザナル ( Bière artisanale ) といえば地ビール、クラフトビールを指します。
クラフトビールを楽しむなら、銘柄が種類豊富に揃っているブラッスリーがおすすめです。ビールの味と料理、そして活気のあるお店の雰囲気を存分に楽しめるでしょう。2023年現在、ブラッスリーは3,200店ほどあるといわれており、銘柄は1,000ほどあるそうです。
種類は限られますが、各地方のレストランやカフェでも飲むことができるようになりました。さらに、スーパーのビールコーナーにもクラフトビールがあります。ラベルも風味も各地方の特色が感じられ、旅行や出張のときのお土産に購入するパターンも増えているようです。
私がフレンチアルプスで見たクラフトビールは、「雪男」という名前が付けられていました。フレーバーはブルーベリー風味や薬草リキュール風味など。地元で採れる素材をベースにして製造され、オーガニックビールもあります。
あの大統領も好んだ?おすすめビアカクテル
ビールにアレンジをプラスしたビアカクテルをオーダーすることができます。フランスで代表的な3つの味わいを紹介します。
– パナシェ ( panaché )
ソーダ水とビールを半分ずつで割ったもの
– モナコ ( Monaco )
ビールに少量のソーダ水とグルナディンシロップを加えたもの
– デュミペッシュ ( demi pêche )
ビールにピーチシロップを加えたもの
ビアカクテルはビールの苦味が苦手な人にも飲みやすいと思います。この3つのアレンジはブラッスリーに限らずカフェやレストランでもオーダーできますので、ぜひお試しください。
故シラク大統領のお気に入りは、カットしたレモンをビールにギュッと絞ったものだったそうです。甘さがない、爽やかなレモンビールのアレンジですね。
まとめ
ワインの国の印象が強いフランスですが、日常生活では本当にビールがよく飲まれています。手軽に喉の渇きを癒してくれるビールは、お手頃価格のものから、こだわりの職人技ビールまで種類が豊富です。また、ビールのイベントが各地方で開催されています。おもしろそうなので、フランスに来た際はぜひチェックしてみてください。
執筆:YUKO